マグネット島通信は、アプリMANGA ZEROの「コミックジヘン」で連載中の作品です。
くらげパンチという、WEBコミック配信サイトでも掲載中で、こちらは
アニメ化した「少女終末旅行」とか、実写化した「お前はまだグンマを知らない」等が
連載中のところですね。
作者の伊藤正臣先生は、チャンピオンで「ツギハギ生徒会 」を連載していたり
ミラクルジャンプでは「タネも仕掛けもないラブストーリー 」、ヤングアニマルでは
「人魚姫の水族館 」を描くなど、色々な雑誌で幅広いジャンルの作品を描かれている方です。
あらすじ
都会から磁辺島(じへんとう)へ移住したタイ語翻訳家の本山田。
憧れの島生活に心踊らせていたところ、島のいたるところに不思議な金属の欠片が落ちていることに気が付く。その後、次々と見つかる島の謎に気が付き始めーー。
のんびりゆったり。でも「すこし不思議な」島へ、ようこそ!
登場人物
本山田・・・今作の主人公。教師をしている叔父の誘いで磁辺島に引っ越してきた。
タイ語の翻訳の仕事をしているが、あまり上手くいってない模様。
茅吹初姫・・・生まれも育ちも磁辺島のJK。東京に強い憧れを抱いていて、
東京から来た本山田に興味津々。小豆とは幼馴染だが今はなぜか疎遠。
相楽小豆・・・小豆の幼馴染。謎の金属片・マグネットに早くから興味を持ち
収集している。
この作品、基本線は、東京で上手くいってない主人公の、離島での新生活モノなので、空気感
は割りと「ばらかもん」とかに近いです。
ですが、明確に大きく違う点が。
この磁辺島には、不思議な形をした金属片・マグネットが色々なところに点在していて
それらは不思議な作用をして、ガラスの上に乗せると震えだしたり、
風鈴に付けたらずっと回り続けたり、形によってバラバラな働きをしています。
それが何なのかは島民である初姫や小豆でも分かっていません。
そしてもう1つ、島には守り神様の像が全部で7体、あるのですが、
その台座には謎の文字が書かれていて、その規則性は、本山田曰くタイ語に似ている
ようです。
離島生活が順調に進む一方、
①マグネットは何なのか
②像の台座の文字は何を意味するのか
という2つの謎も進んでいく構成です。
不思議な魅力のある作品です。
離島モノの王道な展開は抑えつつ、あらすじにも私が付けた記事のタイトルにもある、
「少し不思議」がピタリと当てはまるファンタジー要素もある。
不穏な感じもなく、そこで暮らす人達との交流は、素直に読んでて楽しい。
何より茅吹さんが良い感じに、嫌味のない爽やかな少女なので、交流パートは
安心出来ます。
それだけに、2巻以降の展開も、現時点では全く予想がしづらいです。
1巻のラストが驚きの終わり方をするので、そこは必見です。