[ネタバレ]非情の宣告。インターハイの行方は「こざき亜衣/あさひなぐ 25巻」あらすじと感想

 サイレント合宿が佳境に

絶対に喋ってはいけない夏合宿、喋れないことでそれぞれのフラストレーションが、

溜まっていきます。

アドバイスをしたいけど、出来ないもどかしさ

声に出せないゆえに、間違って伝わる言葉。

特に、一堂たち國陵と違い、話すことが自体が大好きで、言葉に依存していた二ツ坂の

メンバーは大苦戦。

雰囲気は最悪です。

そんな中、苛立ちが頂点を迎えた真春が、大倉を突き飛ばします。

それを見た寿慶はすぐさま練習を止め、真春を外に出します。

「お前の苦しみはお前だけのもの。簡単に手放すな。」

「誰も分かってやれないから」

この言葉に納得いかなかったのは、旭。

寿慶に詰め寄りますが、

「話し合えば分かり合えると思うのは傲慢だよ。人は優しさゆえ隠すし、

弱さゆえに騙される。そうやってわかったつもりになる。」

「苦しいか。その苦しみはお前だけのものだ。大切にしろ。」

 

一見、冷徹で厳しい一連の言葉に見えますが、「簡単に手放すな」「大切にしろ」

と、そこには寿慶の本当の優しさが見え隠れしているようです。

 

真春が苛立っていたのは、練習が上手くいかない事以上に、怪我をした自分の左足を見て

部員達が気を使って練習していることに、でした。

思い出す怪我の瞬間、思わず逃げる自分、みんなの目。

「そうか、私は弱い人になってしまったんだ」

道場の外で泣く真春に、野上も大倉も、誰も声をかけることが出来ません。

それは声出し禁止にしているからではなく、自分たちにしてやれる事が何もないから。

 

その状況に納得できず、真春に声をかけようとする野上たちとは対照的に、

真春が出ていってすぐに「私達が真春先輩を弱い人にしてしまった」と、

すぐに練習再開の構えを取る旭。

立ち尽くす野上の場面のバックで響く、寿慶の指導。

 

相手を視ろ!

 

言葉の代わりに薙刀を使え!

 

視ろ!視ろ!

 

この場面凄いですね。高校生に対してここまで深く追い込むか。

この言葉が、直接指導をしている旭にだけ、言っている言葉には思えませんでした

 

その後、真春はすぐに練習に復帰しますが、相手は旭。

旭は先程の出来事で、誰よりも早く切り替えて、真春に対して弱点となっている

怪我をした左足を狙った戦い方をします。

「旭(この子)の"まっすぐ"は、いつも私の止まった足を動かす」

吹っ切れた旭と真春はお互い、試合さながらの全力でぶつかり合い、交代の時間を

忘れるほど真剣に向かい合います。

「ようやく稽古になってきたな」とつぶやく寿慶。

心の特訓はひとつ前進したようです。

 凸凹1年コンビの変化

一方、上級生とは全く違うことをしていた等々力と大工原。

等々力は、スーパーフリータイムで、何もせずぶらぶら。

大工原は、ひたすら水くみ。去年旭がやってた練習です。

旭同様にこの特訓でつまずく大工原。しかも旭と違ってとにかくネガティブで

何度も心が折れそうになります。ですがもうひとつ違った点は、等々力の存在。

対照的すぎるゆえに、彼女に対するライバル心・対抗意識だけを糧に踏みとどまります。

最終的に、大工原は、等々力の息の根を止めるため(笑)と、自分を好きになるため

最期までやりきります。

等々力も、皆を見てきて、自分のしていることが退屈に感じ、自らの意思で練習に合流。

かくして3日目とうとう全員揃っての練習になりました。

 

 

非情の宣告。からの・・

声出しを禁止された事で、部員はそれ以外の部分に意識を向けるようになり、

お互いに衝突したり、イライラもなくなるようになってきました。

 

そしてその夜、声出しが解禁。

最初何をどう喋りだしたらいいかわからずにいると、真春を皮切りに、

全員が空に向かって出せなかった声の分を込めて思いっきり叫びます。

 

ん?

 

 

お前声出すの禁止されてなくね?

 

熱血部活!なシーンなのに、さり気なくぶっこんでくるトドさんなのでした。

 

次の日、皆が進化していくのを見て焦る旭。

新しい体捌きを試しますが、マネをしようとする部員達に対して寿慶がストップさせます。

この場面、旭は自分も止められたように受け取ったようですが、あくまで他の人間はやるな

ってニュアンスに感じたのは自分だけでしょうか?

いずれにせよ、体の負担が大きい体捌きであるため、

寿慶は良くは受け取らなかったようです。

直後、寿慶は真春と旭に前に現れ、真春に告げます。

「インターハイは諦めなさい」

自身も同じ苦しみを味わった寿慶の、ただ非情なだけでない、

心からの宣告でした。

が、ここでまさかのやす子登場。

 

「うるさい、このタコハゲ女!!」

 

 

まとめ

今回もエグい程に、ぶつかり合う巻でした。

高校生にここまでの指導をするのか、と驚きもありましたが、それに応えられるほど心が

強くなってきた二ツ坂の面々。

1年の2人も大きく心境に変化が生まれました。

特に興味深かったのは、等々力の方で、努力しなくてもどんどん出来るようになったせいも

あり、どこか薙刀を馬鹿にしていた等々力を、敢えて放置することにした方針。

無理やり同じ練習やらせても、こいつの場合は変わらんだろうと読んだのでしょうね。

自分の意思で、薙刀をやりたいと思わせ、自分で願い出るための戦略的放置。

薙刀(と先輩たちへの?)リスペクトが少し芽生えた等々力がどう成長していくかが

楽しみです。大工原の方は、つまずきながらも一歩ずつ成長してくれるでしょう。

 

そして、衝撃の終わり方でした。話の流れ的にも、あー真春退場かなーと思っていて、

予想通りその宣告が来たのに、直後にやす子が登場て。

しかも「うるさい」て。

これでおそらく、真春はインターハイ参加することになるのでしょうか。

足は元には戻らんと割り切った真春が、まだ見つけられてない別の戦い方が

大会前に見つかることを期待します。

 

オマケ:「つまんね。」て言ってるトドさんが、この人にしか見えませんでした。

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