[ネタバレあり] 脅迫と書いて「しんらい」と読む。稲荷崎戦は最終局面へ「ハイキュー!! 32巻」あらすじと感想

前巻の感想へ

 

 飯食うみたいにバレーしよる

悪い流れを、山口と西之谷の熱すぎる友情で

断ち切った烏野でしたが、

この巻はいよいよ宮兄弟の掘り下げでした。

 

 

小学生の宮兄弟、全く区別つきません・・。

これまで読んできて、分かるようで

分からなかった双子の違いが、この巻で

明確になります。

同じ顔してても、性格も考え方も微妙に

違う治と侑

 

でも共通して死ぬほど負けず嫌いなので、

違いはあっても常に競争し続けてる

という関係性。

 

面白いのは、セッターである侑の方は、

王様時代の影山のような暴君を度々

出していたということ。

こういうところから「おりこうさん」

発言も出てくるのでしょうね。

 

2人の活躍もあり、試合はやや

稲荷崎優勢で進行。

田中も止められるようになり、頼みの

日向も後衛へ。更に、侑のフェイントに

月島までも釣られて万事休す・・

 

 

 

と、思わせて

 

 

日向のレシーブ!!

 

ここは前後の演出とか、影山の言葉含めて

めちゃめちゃ熱かったですねぇ。

日向を知らない観客と、烏野と対戦した

ことある選手のリアクションの

差も最高でした。スラムダンクで、

桜木が庶民シュート決めた時の

感じによく似てました。

 

勝手に合宿に紛れ込んだ成果がここで!

この場面から1年3人の絡みが一気に

ヒートアップします。

 

更にこの場面、どう考えても烏野に点が

入る流れなのに、ネットインで稲荷崎に

点が入ってしまう、一転して最悪の流れに

なったにもかかわらず、日向も

イカれっぷりが、また烏野を救います。

 

 

こういう時の、軽く狂気はらんでる

日向の目良いですね。

 

 

 コイツに負けてたまるか

この日向を見て、宮治が言う言葉が面白くて、

「飯は毎日何回も食べるのに、食べる時の

幸せ感は下がることがない。アイツは

飯食ってるみたいにバレーをしてる」と。

 

それで、腹減ってる時に一口だけ食べると、

もっと腹が減る美味そうに食ってる奴を

見ると、まわりも腹が減ってくる

 

日向と烏野を的確に表してますよね。日向の

スタイルって、スポーツ漫画の主人公に

ありがちな「とにかく楽しみたい」みたいな

レベルじゃなくて、本能でやってる感じ。

勝ちとかはそのずっと先の話で、一つ一つの

プレーで、スパイク決めたい、撃ちたい、

点取りたい、とかにとにかく執着している。

だから、試合の流れを完全に無視して、

影山に自分のレシーブ自慢とかもする。

でもチームメイトもそんな日向を見て、

余計発奮すると。

 

本当に秀逸な例え方だったと思います。

 

ここからは再び一進一退になりますけど、

終盤に影山が覚醒してからが鳥肌もの。

 

抑えられ出してから、直感で行くべきでは

ないと感じた田中が、恥を忍んで影山に、

自分に上げる回数を減らしてくれと要求するも

 

 

即却下。

 

 

ここで、脅迫って書いてしんらいって

読ませるのが良いですね。

このシーンの直後の、歓喜する烏野の輪に

入らず、完全にやべーやつになってる

影山がたまりません。それをスマホで見ていた、

及川の表情も永久保存モノです(笑)

 

影山が完全に覚醒しますが、その原動力とも

言えるのが、やはり日向。

宮兄弟は、互いに競い合って高め合う感じですが、

 

日向と影山の今の関係は、それこそ田中に

対しての影山と同じで、日向が信頼という名の

脅迫をして、影山はその脅迫に負けてたまるか

と更に上を行こうとするという

 

狂気じみた信頼関係

成り立っているんですね。

 

 

自身の完璧なトスで日向が決めたあと、

得点の喜びなんてそっちのけで、

「日向に」勝ち誇る影山と、その2人を

見て呆れる田中の図が今の烏野の魅力です。

 

 

 まとめ

結局この巻では、稲荷崎戦は

完結しませんでした。

 

しかし青葉城西戦しかり、

白鳥沢戦しかり、大一番では最後の

最後は死闘で幕を閉じる試合が続いて

いるので、壮大な回想でも入らない限り、

間違いなく完結するので、

その締め方は楽しみです。

 

もう一つ、天才と呼ばれる人たちを

評した北の言葉

 

バレーボールに限らず、全てに通じる

ことだなーと感心させられました。

 

オマケ

影山のプレーを見た後の大王様は

平常運転してました。

 

おれは飛べる!! バレーボールに魅せられ、中学最初で最後の公式戦に臨んだ日向翔陽。だが、「コート上の王様」と異名を取る天才選手・影山に惨敗してしまう。リベンジを誓い烏野高校バレー部の門を叩く日向だが!?

 

←31巻感想へ 33巻感想へ→

 

ハイキュー!!感想一覧おすすめスポーツ漫画一覧

コメント

ブログ主
りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

りかるどをフォローする