今回とりあげる7巻はとにかく
名エピソードが大渋滞していたため、
どれに絞るか悩みました。
多分いちばん有名でインパクトが
強いのは、ドラえもんがねずみへの
恐怖から発狂して地球破壊爆弾を
取り出した
「ネズミとばくだん」回
だと思いますが、あえて選びたいのはこれ
もう扉絵だけで面白いんですがこの話、
完全にドラえもんボケ回です。
普段は暴走するのび太のフォローや被害に
晒されることの多いドラえもんですが、
時々彼が中心でまわる話が出てきます。
とドラえもんファンの間で(多分)有名な
言葉ですが、ドラえもんがのび太と立場が
入れ替わる回は面白いのです。
その中でも特にこの回は、ドラえもんが
多分製造者も知らない数の感情パターンを
見せているのがポイントです。
スタートから1コマで
この顔
心ここにあらず状態で
気遣うのび太に対してもこの有様。
どうやら悩みを抱えてるようで、
主人公として負けてられないのび太も
顔芸で対抗しますが、
これは勝てない。シャクレとるがな。
ドラえもんの悩みというのは、好きな
ネコができたという可愛らしいもので、
のび太は彼の手助けを買って出ます。
半笑いで。
のび太に背中を押されるままに
そのネコに会いに行きますが、緊張
しすぎて撃沈。
敗走したドラえもんは、
まさかの自傷行為
ドラえもんのために、プレゼントの
かつおぶしを用意したり、会話の練習に
付き合ってあげたりするのですが、
M-1に出ろ
ドラの雑さとのび太のテンポの良さ。
全盛期のアンタッチャブルを彷彿と
させる掛け合いです。
しかしこれで更に自信を失ってしまった
ドラに対しのび太は
名言連発!ドラえもん名言集に必ず
入ってくるほど有名な言葉はここで
登場したのです。
のび太の言葉に奮い立ったドラは
勢いよく家を飛び出しますが、
即死
普通の挨拶でこんな暴言を吐く
スネ夫の人格も疑いたいところですが、
問題児はスネ夫だけではありません。
のび太が会話の見本を見せるために
しずちゃん家に行くのですが、
僕は君のためなら何でもしてあげたい
という小学生と思えないのび太の
セリフに対して、しずちゃんは
怒るでもなく照れるでもなく、
るす番ができたと、
スネ夫に電話して遊びに出かけて
しまいます。
男に留守番させて
男と出かける
という、将来有望なクソ○ッチ
っぷりを発揮したため、のび太は
ドラえもん支援から離脱。
初期のしずちゃん最凶。
結局誰にも頼らず一生懸命気持ちを
伝えたドラえもんは彼女と友達に
なることが出来てハッピーエンド
なのですが、これほど喜怒哀楽様々な
感情をコミカルに見せるドラえもんも
珍しいと思います。
7巻はアメトーークでも取り上げられた
話やシーンがかなり多く、
あげた2つのエピソードだけでなく、
のび太が原始時代で原始人のペットになる
話や、のびママがお客さんの顔を舐め回す話、
ドラえもんとのび太が合体して1人で喧嘩を
する話など、話以上に起こる事象がぶっ飛んだ
エピソードが沢山で面白いです。
特に保護者っぽくなっていく中期以降の
ドラえもんでは見られない姿なので、
やっぱり初期のドラえもんはギャグ色の
濃さが素晴らしいです。
後期は後期でノスタルジーや教訓めいた
深いエピソードが多くなるので、それも
魅力的ですが、やっぱりハチャメチャで
笑うなら初期ドラです。
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