作品・作者に関して
タイトル：野人転生
掲載雑誌：月刊コミック電撃大王
作者：原作:野人 作画:小林嵩人
代表作→みにくいカエルの娘 (2014)
あらすじ
姓名と風貌から、「野人」と呼ばれている野崎人志は、ひょんなことから異世界に転生させられる。
やる気のない神様から雑に説明を受け、いよいよ異世界生活が始まると思ったら、全裸で森にひとりきり。
周囲は危険なモンスターばかり、魔法もなければチートもない状態で、頼れるものは己のサバイバル知識と空手のみ……!ゴブリンの群れや凶暴なホブゴブリン、私利私欲と悪意にまみれた現地の村人たちを、
その身ひとつでぶっ倒せ!
ハードモードな異世界生活、ここに開幕!!
野人先生は、本作が原作としての
連載デビューで、小林先生は以前から
原作付の作品の作画を担当されています。
本作は小説家になろうで連載されている
原作をコミカライズしたもので、
ジャンル自体は異世界転生ものですが、
通常の作品とは違うポイントがいくつも
あります。
おすすめポイント
チート一切なし！
タイトルだけ見ると、ありきたりな
転生ものに思えますが、この作品の
１つの特徴は、チートを一切もらえ
ていないところです。
普通の転生ものは、異世界に飛ぶ前に
その世界で有利になるようなスキル、
例えば魔法は全属性を持ってるとか、
身体能力が大幅に強化されてるとかが
付いた状態でスタートします。
ですが、本作は飛ばされるまでの
経緯はテンプレなのに、元の世界の
まんまの状態で裸で、魔物のいる森に
投げ出されるという、超ハードモードな
スタートをします。
本格サバイバル
チートスキルもなく、何の情報も
ないため、主人公野崎人志は
原始生活から
始めることになります。
ここでのサバイバルが本格的で
水源や食料の確保のプロセスが
かなりリアル。
主人公はサバイバルの知識は
人並み以上に持っているので、
何とか過ごしていきます。
森にはモンスターもいるので、
戦闘にもなりますが、
戦闘での怪我は回復魔法は
もちろん、回復薬もないため、
傷と体力を癒す方法は
自然治癒のみ
ウルトラハードな異世界ライフに
なっているのです。
戦闘シーンの臨場感
そして、戦闘においても彼は
魔法や武器は持っていないので
基本素手です。
そのためモンスターとのバトルは
生身での肉弾戦です。現世では
格闘技の素養があったため、何とか
戦いますが、後で悪人つまり人間との
戦闘もするようになり、武器や防具を
持った相手とも戦うことになります。
そして前述のように、一発回復などは
ないので、常に命がけ。
ソードや盾や鎧を装備した相手に
チートなしで装備なしで戦うという
のは、異世界ものとしてはかなり異例
ですし、戦い方もちゃんと現実的に
やっているので面白いです。
１巻感想・まとめ
異世界もので色んなハードモードを
見てきましたが、大抵は境遇とか縛りの
内容だったりしたので、異世界でここ
までリアルなサバイバルをする作品は、
初めて読みました。
序盤の序盤で強モンスターとの戦闘で
ギリギリの瀕死になりながら何とか
倒したり、一発でHPが全回復するよう
なものがないから、山に潜伏して
時間の経過と食事での体力回復をしたり
とにかく大変づくし。
前世で上手くいかなかった人が、
異世界でチートで暴れるのが基本的な
パターンなのに、この作品はむしろ
前世よりハードになっているという
斬新さ。
そして、派手さはないけど、チート
ではない故に手に汗握るような格闘の
シーン。
異色の異世界リアルサバイバル作品、
要注目です。
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