[おすすめ漫画] 可愛い画で超過酷サバイバル「武田一義 / ペリリュー -楽園のゲルニカ-」私が薦める3つのポイントと感想

作品・作者に関して

タイトル:ペリリュー -楽園のゲルニカ-

掲載雑誌:ヤングアニマル (2016- )

作者:武田一義

代表作→さよならタマちゃん

   →おやこっこ

あらすじ

昭和19年、夏。太平洋戦争末期のペリリュー島に漫画家志望の兵士、田丸はいた。そこはサンゴ礁の海に囲まれ、美しい森に覆われた楽園。そして日米合わせて5万人の兵士が殺し合う狂気の戦場。当時、東洋一と謳われた飛行場奪取を目的に襲い掛かる米軍の精鋭4万。迎え撃つは『徹底持久』を命じられた日本軍守備隊1万。祖国から遠く離れた小さな島で、彼らは何のために戦い、何を思い生きたのか――!?『戦争』の時代に生きた若者の長く忘れ去られた真実の記録!

武田先生は、GANTZの奥先生の

アシスタントを経て、2012年に

連載デビューし、本作は3作目

です。

さよならタマちゃんでは、自身の

実際の体験を元にした描いていて、

マンガ大賞2014入賞しています。

 

本作は、2017年に日本漫画家

協会賞優秀賞受賞しています。

 

おすすめポイント

・史実ベースの戦争ドラマ
・絵とのギャップの凄い壮絶サバイバル
・1人ひとりに焦点

史実ベースの戦争ドラマ

本作は、世界大戦時に実際に

現在のパラオ共和国のペリリュー島

が戦場になった戦いをベースに

した作品です。

登場する兵士個人はフィクション

ですが、武田先生が、実際に戦いに

参戦した方々にインタビューを

したり、太平洋戦争研究会の方に

原案協力をいただいたりしたため、

作品での出来事は史実に則ったものと

なっています。

 

 

 

 

絵とのギャップの凄い壮絶サバイバル

見ての通り武田先生が描くのは

可愛らしいキャラクター達です。

しかし特に序盤はガッツリ戦争

での銃撃、爆撃、白兵戦と血が

流れっぱなしだし、中盤以降は

病気との戦いになっていくので

とにかくエグいです。

 

 

この絵柄だからこそ読み進め

られますが、マイルドにする

ことなく戦争の真実を隠す

ことなく、描かれています。

 

 

1人ひとりに焦点

太平洋戦争の戦況や、島全体の

情勢には依らず、描かれるのは

そこで戦い続ける兵士たちです。

 

 

彼らはそれぞれ違った思いを

抱えてここに来ているのですが、

その生々しさと、極限状態での

団体行動の困難さが描かれていく

ので、この時兵士たちが何を考え

生きていたかを知る事が出来ます。

 

 

 

 

1巻感想・まとめ

おすすめ2つ目で書きましたけど

エグさが衝撃でした。

この絵なので、ぼかして表現する

と思っていたら、平気で足が吹き

飛んだり、死体は次から次へと

出てきたり、腐敗したりとかなり

踏み込んだ表現をしています。

 

それだけでなく、人間の感情も

生々しく描かれるので、隊から

逃げたり誰についていくかで

揉めたり、綺麗事が全く存在

しない過酷な環境が続きます。

 

ここまで長編連載で、二次大戦の

1つの戦場が描かれた漫画は他に

無いと思うので、1つの資料と

しても勉強になりますし、戦争を

動かす人達の物語ではなく、

言わば巻き込まれた人達の物語

なので、一般市民目線の戦争もの

作品に興味がある人にはオススメ

です。

 

 

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ブログ主
りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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