「いつもぼくをみてる」は、山本さほ先生の作品で、18年4月現在ヤングマガジンで
連載中です。
山本先生といえば、ほぼ自伝な作品「岡崎に捧ぐ」で数々の漫画賞にノミネートされていて、
そちらの執筆もしながらの、今回の新作です。
あらすじと登場人物
あらすじ
笑ったり、怒ったり、いつも忙しくて仕方ないぼくたちが、 ある日、見つけた不思議な生き物”あいつ”……。 この出会いが、少しずつ少年たちを変えてゆく!! 『岡崎に捧ぐ』の山本さほが描く90’s小学生ライフ!!
登場人物
きっちょん・・・この作品の主人公。90年台当時の小学生らしい小学生。
駄菓子屋に集まったり、ドラゴンボールのカードダスやったり
している。最初に「あいつ」を発見した。
星野・・・きっちょんの友達。いつもクールであまり物事に動じたりしないタイプ。
1巻終盤で、衝撃的な過去が明らかに?
あの頃の日常、にSF(すこしふしぎ)
まずこの作品、基本的には何気ない、小学生の日常を描いているものです。
それも具体的に90年台としぼっているので、
当時こどもだった人達には、とにかく懐かしいものが沢山出てきます。
内容も、友達と喧嘩して仲直りする話や、近所の変わり者のお兄さんが何者なのか
探る話など、あるあるだったり、ほっこりするものだったりします。
上の登場人物では、2人しか書きませんでしたが、実際は、よくイジられる内気な
子や、真面目で爽やかでクラスの人気者の子など、色々なキャラクターが出てきます。
しかし、そこに唯一ある異質なのが、この作品の主題にも関わりそうな存在、
「あいつ」です。
↓拡大版
これが、この作品では毎話のように、のぞくようにして姿を現します。
何なのは、1巻時点では分かっていませんが、おそらくある決まったタイミングで
出てきていると思われます。
あえてそれが何なのかは、読んでもらった方が楽しめると思うので書きません。
度合いによって数が増えたり、かなり謎な物体です。
そして「あいつ」が頻繁に出てくるようになると、内容も少しずつ、不穏な
エピソードが出てくるようになります。
基本は1エピソード、1ピソードが独立していて、例えるならサザエさんや、あたしンち
のような構成なのですが、
「あいつ」に絡むストーリーは、一貫して進み続けます。
感想
何か引き込まれる作品です。ギャグテイストが強めで、ギャグ落ちも多いのですが、
その中に、過保護な生徒の親と揉める、担任のエピソードなど、妙にリアルな、その当時や
現在もある社会的な問題も、当時の空気感の中で描かれているのが印象的でした。
画も、写実的なものとは遠く、かわいいデフォルメで、内容と相まってより、昔懐かしい
ような感覚になります。
そして、「あいつ」の存在はもちろん、衝撃的な終盤の展開と、終わり方をした
1巻のストーリーも、かなり気になるポイントの多く、次巻に期待のかかる作品です。
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