[ネタバレあり] 復活の道はあるか。主人公いなくても進む天下統一の道「センゴク権兵衛 12巻」あらすじと感想

 

 高野山にて

この巻は、権兵衛の高野山での生活編と、

秀吉の九州攻略編が同時進行でした。

まず権兵衛は、新しい自分探しでは

なく、人生を見つめ直すため、

高野山へ。

 

道中かつての家来に遭遇し、道案内を

してもらいますが、ここでは、当時の

高野山の様子がうかがい知る事が

出来て非常に興味深い内容になっています。

 

 

新しい生活を始めようとする権兵衛ですが、

 

 

寺の柱に、無記名で誹謗中傷。

現代と変わりませんね。木の板が

SNS替わりになっています。

秀吉の1万石も見事批判の対象に

なり、さながら

 

「秀吉のゴリ押し」で

センゴク大炎上

 

といったところでしょうか。

ここから暫く、面と向かっては

言わない中傷に苦しみ続ける

こととなります。

 

といってもそのくらいのもので、

意外と高野山での暮らしは、

質素で侘しいもののそこまでの

画期的変化が生まれるものでも

ない感じでした。

 

散らばったかつての家来達も、

続々と権兵衛の元に集まり、

結局素性を隠しきれる状態では

なくなり、下山。

 

意外とあっけない高野山編の

幕切れです。出家を望む権兵衛に

対して、京の大徳寺の古溪和尚は、

そういう顔ではない、大名に戻れと

話します。

この和尚って、へうげもので三成に

物凄い言いがかりふっかけられてた

人ですよね(笑)

利休の事件とかにも関わってた人

なので、今後また登場するかも

しれません。

 

 

 天下統一道

 

同時進行で進んでいたのは豊臣軍に

よる九州評定。総勢20万の軍勢の

一部が見開きで紹介されますが、

 

 

( ゚д゚)ポカーン

 

 

この圧倒的数の暴力の前に、

島津軍も撤退を余儀なくされますが、

その後は健闘し、結局秀吉の予定通り

には事は運ばないまま、でもなんとか

九州評定を完遂します。

 

10巻で圧倒的な念能力で、仙石軍を

壊滅させた家久は、戦のない世では

不要な念能力にしてしまったためか、

あっさり病死。

島津家のその後についての記述も

ありますが、

 

 

別漫画の妖怪首置いてけとは

程遠い、豊久の姿もありました。

 

参考:異世界でやりたい放題する豊久さん(ドリフターズ)

 

そして話は、今後の豊臣軍の戦略へ。

貿易の話やその経緯が語られますが、

この辺りは分かりやすかったですね。

秀吉がどのような理由で外交を進めて

いくことになったのか、どう進めて

いってそこに伴天連がどう関連した

かなど。順調・・ではないですが、

秀吉の天下統一が着々と進んでいきます。

 

 

 

 まとめ

 

動きの少なかった権兵衛側と比べ、

秀吉パート、特に外交パートは

面白かったですね。

あれだけ仙石相手に無双した

島津家久が、豊臣軍とぶつかった

戦いを、見開きで、

 

長篠の戦いと

同じ展開だった

 

的な紹介で3ページで終わったのは

解せませんでしたが、その分、病床の

家久と、高虎との会話や薩摩の子ども

たちの描写は良かったなとおもいます。

遠い先ですが、受け継がれた彼らの魂は

幕末にて発揮されるわけですし。

 

権兵衛側は、前の巻で秀吉に甘やかされ

た状況から、ようやく本人にも報いが

きますが、やっぱり温い(笑)

このままだと、最も失敗し最も挽回した

という、スタートからのテーマが、

ふわっとしそうなのが怖いです。

なんなら、鳥居兵庫助にお蝶持ってかれた

時の方が失敗した感じが出てた気がします。

今後の逆転劇の演出に期待したいです。

 

それから秀吉が少しずつ変わっていく

ところも、今回のように同時進行で

進めていることによって分かって、

この点も良かった点です。

この漫画最初期からの重要人物なので、

ここは変わらずに描写し続けていって

もらいたいです。

時は戦国時代。美濃(みの)・斉藤家の家臣、仙石権兵衛秀久(せんごくごんべえひでひさ)=センゴクは、落城寸前の稲葉山城にいた。敵は覇王・織田上総介信長(おだかずさのすけのぶなが)!! 強大な敵に茫然自失となるが、幼なじみ・侍女のお蝶とのある約束を守るために、織田軍団に囲まれた城から決死の脱出を試みるセンゴク。果たして生き残れることはできるのか!?

 

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りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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