↑35巻ではカゴの中から研磨に見られてた日向が、
外に飛び出して対等な武器で対峙してますね。
オープンという選択肢
前巻のラスト、研磨のカゴをぶっ壊した
から解き放たれた日向のスパイクは、
定石を破って決まらず。稲荷崎戦の
田中とかもそうですけど、
ドラマチックな展開を、やや反らすのに
定評がありますよね、古舘先生は。
なんでもセオリー通りに上手く
いかないぞっていう展開。
とは言っても、次に再びきたオープンでの
スパイクはきっちり決める日向。
これで、日向を使った攻撃は、速攻に
限られていたものが限定解除され、
選択肢が増大。そのまま流れは烏野にいき、
2セット目を取り、1-1のイーブン。
この間、敵校の控えだろうが、余すとこなく
見せ場を作るハイキューによって、
ブロック要員だった犬岡も成長し、
同じ1年の手白も天井サーブで見せ場。
前にも書いたかもしれませんが、ここまで
ちゃんと敵味方全員で試合描いてる漫画って
珍しいですよね。
黒尾と研磨
ファイナルセットに突入する前に、
黒尾と研磨の回想。
ここでかなり意外だった、黒尾が
人見知りで口下手という事実。
最初は研磨の方がお兄ちゃん的に
リードしてたってのが意外すぎます。
1人でバレーボールクラブに入り
づらくて、研磨が一緒に来てくれた
から、黒尾はメキメキと上達し、
性格も変わっていったんですね。
にしても極度の人見知りだったのが、
とっつきにくい奴(某月○など)に
ガンガン絡んで、ガンガン煽る奴に
なるものなでしょうか(笑)
まぁそんなこんなで、研磨も、
初めから黒尾が今の性格だったら
仲良くなってもいないし、
今の2人があるのはそれこそ
お互いがいたから、というのが
ストレートに伝わる回想でした。
ファイナルセットになっても、
両者のテンションは全く落ちること無く、
特に、さっきのとっつきにくい某○島の、
スパイクを決めてからの会心の笑顔や、
レシーブに厳しいご意見番・海が
認めた犬岡のレシーブ、日向の
ワンタッチで落下地点が逸れた研磨の
2アタックを、かかとでレシーブする
西谷のシーンは最高に熱かった。
そして極め付けは、
→研磨の絶妙アシストの黒尾スパイク
→西谷根性でレシーブ
→日向のフェイント
→研磨が読む
→が、日向はそれも読んでプッシュして
研磨取れず
→たーのしー
の流れは、今までハイキュー読んできた
中でも、屈指の1プレーだった
と思います。少なくとも全国編では1番。
感想
熱い、熱すぎる戦い。
それぞれに好シーン、好プレーがあり、
中でも日向の、音駒にではなく、研磨に
勝ちたいという気迫からの36巻の
ラストプレーは鳥肌ものでした。
ここまで心を揺さぶる、
ボロボロに果ててる少年の1ページ1枚絵は
かつてあったでしょうか(笑)
それほどに、研磨と、その後の黒尾の
表情は最高でした。
あと、椿原戦がちゃんと伏線に
なってたのも驚き。
各選手のバックボーンで盛り上げる
シーンが、これまで何度もありますが、
今回はそれにほぼ頼らない、
試合の展開のみで盛り上げられる内容。
今回のラストプレーでは完全に日向に
軍配が上がりましたが、研磨の逆襲や
いかに、どういう結末になるのかが
更に楽しみになってきました。
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