[ネタバレあり] 青井再覚醒!コンプリートな選手に向けて更に上の次元へ「アオアシ 16巻」あらすじと感想

 

 思わぬ落とし穴

今回はいつもより更に、戦術に

踏み込んだ回でした。

 

前巻に続いて中心は最終ライン4人。

最後に「あ、完全に決まった」て

感じの描写でしたが決まらず。

でも最終ライン崩壊寸前で前半終了。

 

ハーフタイムに入りますが、

ここからの流れがとにかく面白い。

冨樫と青井はともかく、この試合に

合わせて昇格した2人はショックで

落ち込んでるかと思いきや、

 

まさかの感謝と喜び。

こんな過酷な状況で自分たちが

研ぎ澄まされていく環境に感謝。

 

メンタルが青井化してきてますね。

 

そして何故、入りは安定していた

守備が崩壊したのかを話す過程で

必要だったのは

 

縦のコミュニケーション。

 

この試合、なんでも4人だけで

話して決めてをやってしまっていた

最終ラインですが、

「コンパクトに」という指示で

状況に関係なく、中盤との距離を

無自覚に短くしてしまっていたため、

 

例えば前のめりになってる時に、

不必要にラインを上げすぎてしまって

裏を取られたり、スペースを使われたり

していたのです。

 

実際はケースバイケース、状況に

合わせて変えないといけないのに

中盤の小早川やGKの秋山を無視

していた。

 

ハーフタイムでは、ちゃんと

ここがコミュニケーションを

取って、更に福田監督からの

アドバイスで、後半は全く

違う戦いに。

 

声の掛け合いも、先輩からの

遠慮すんなって言葉で

3人はハッとするんですが、

冨樫だけは、前半から当たり前に

先輩を遠慮なく動かしてたから

「?」ってなってるのが笑えます。

 

 

 覚醒の時

 

後半、監督の指示で

エスペリオンが行ったのは、

「ボールを持たせる」

ということ。プレスも放棄させ、

奪う方に重点を置くスタイル

への急転換。

完全にではないですが、前半と

真逆に近いやり方です。

 

最初は戸惑いますが、

ただ持たせるのではなく、

奪うポイントを意図的に

作ってコントロールをする

ことで、相手が

意のままに動き始めるように

 

こうなったらもう完全に

バードアイ青井の十八番。

 

あまりに上手くいきすぎて

途中からもう

 

「はははは!!」

 

とか笑いだします。

完全に逝ってます。

ホラーサッカーです。

 

守備の喜びを完全に知った

青井たちはもはや盤石。

 

残るは桐木が仲間を

全然信じてない前線。

 

彼は彼で代表を目指すもの

として、周りのレベルに

合わせてパスの質を落とす

事が出来ない、けどそれだと

パスが通らない、というジレンマに

陥っていました。

 

それを救ったのが、

 

まさかの大友!

 

ピッチ入る前はガチガチに

なってビビってた大友でしたが、

始まると一変。

 

今回の大友は多分今までで

一番カッコいい!

 

自分が呼ばれた時点で、監督に

冷静に自分が何故呼ばれたのか

を当たり前のように答え、

孤立する桐木を100%活かす

役割を完全に全う。

もうある意味桐木補助専用機です。

 

余裕が生まれた桐木は

仲間のことを全く考えていな

かったことを改めて理解し、

プレゼントのような優しいパス

で本木のゴールをアシスト。

 

ここで終わらないのが

今回のアオアシ。

 

更に守備の喜びだけでなく、

その先の先まで見える

覚醒状態の青井が、そのまま

前線に上がり、

 

フリーになり撃ったシュートは

そのままゴールネットを揺らし

追加点。

 

12巻で登場した、若林語でいう

ところの

「コンプリートしてる選手」への

大きな一歩を掴みました。

 

 

 まとめ

 

大満足の巻でした。

 

前にも書いたと思いますが、

ここまで戦術を深く掘り下げて

描いてるサッカー漫画って他に

ないってのを改めて深く感じました。

 

青井が初めてユース組と練習した

時もそうでしたが、

こういう話を読むと、

「サッカー脳」の何たるの凄さを

強く感じます。

 

相手を、ボールを奪いたいポイント

まで誘い込んで奪い、そこからまた

攻撃を組み立てていくという流れ

でも、サッカーのプレーにおいて

やってることは、全て理屈に適った

ことをしていますが、

どう考えても、それはその場で

考えて行動に移す時間なんて

ないわけだから、そういう

決めごとや戦術をインプット

した上で行動している。

勉強が出来るとか、本能とか

そういうものじゃないですね。

 

この漫画を読んでると、

本当に強く感じます。

 

プロ選手たちがどれだけ

高い次元でプレーしてるか、

その更に上の、ビッグクラブは

もはや頭の中どうなってるのか、

 

そこまで思いを巡らせてしまう

ほど、内容の濃い巻でした。

 

話をストーリーに戻せば、

大友が彼らしく、でも抜群の

頼もしさで期待に応えたのが

めちゃめちゃカッコよかった。

 

そして青井は、更に上の次元に行き、

サイドバックとして大きく

成長しました。

 

サイドバックの物語としては

今までで一番成果が現れた回

だったのではないでしょうか。

守備も攻撃も成果を上げたので。

 

しかしまた、壁は出てくる

でしょうから、それが何になるのか、

桐木や周りの先輩との関係も

良好になってきてますし、

更にエスペリオンは強くなりそう。

 

ますます次巻が楽しみになりました。

 

愛媛に暮らす中学三年生・青井葦人(あおいアシト)。粗削りながら、強烈なサッカーの才能を秘めているアシトだったが、まっすぐすぎる性格が災いして、大きな挫折を経験することに―――そんなアシトの前に、東京にある強豪Jクラブ「東京シティ・エスペリオン」のユースチーム監督・福田達也(ふくだたつや)が現れる。アシトの無限の可能性を見抜いた福田は、東京で開催される自チームのセレクションを受けるよう勧めて!?将来、日本のサッカーに革命を起こすことになる少年の運命は、ここから急速に回り始める!!

 

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りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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