[ネタバレあり]練習開始!成長のカギはストーカーと盗撮?「TIEMPO-ティエンポ- 2巻」あらすじと感想

あらすじ

サッカー部に入り、

レギュラー入りを目標にした

柚樹。

これまで知らなかった朝美の

中学卒業後の話を聞きます。

そこで暴君のイメージしか

なかった朝美の人間らしい

一面を知りました。

 

そして柚樹は朝美により近づく

作戦を決行。

 

こわいこわいこわい

ちょっと触ってみるってなんだよ・・

 

ということで

徐々にストーカー化する柚樹。

 

一方、Bチームの練習は始まり、

5vs5とリフティングの2つだけ

というシンプルなもの。

シンプルすぎて部員からは不満が

出るものの、全てには理由があり、

それに1番真摯に取り組んだのは

柚樹。

自身のプレーを常に分析しつつ、

勇気を出して朝美への質問をして

徐々に自分のものにしていきます。

 

最初はチキンな上素人同然に見えた

柚樹が急成長していくことで

ポジションを争う現スタメンの

家城も少しずつ危機感を増していき

ます。

 

そして遂に次の5vs5、柚樹は

最後の1プレーで、相手全員を

抜いてゴールを決めるという

離れ業を見せ、その場にいた

全員を驚かすプレーを見せます。

 

このプレーで會澤は柚樹を

Aチームに上げることを即決。

 

中学から続く朝美と柚樹の

主従関係に揺らぎが見え始めました。

 

 

感想

朝美と柚樹という対照的な2人が

主軸で今回も動いていきましたが、

初期は大きな差があった両者が、

柚樹の執念で距離が縮まっていく

という展開が面白いです。

 

主人公のタイプも独特で、

1巻で恐ろしいストーキング力を

見せたのが今回も、さらに

エスカレートしつつ、自分自身の

分析にも役立てて実力を伸ばし

ていきました。努力型というと

例えばDAYSの主人公つくしのように

ただ純粋に努力を継続して伸びるタイプ、

ベイビーステップの丸尾のように、

とにかく自分も相手もデータ分析をして

実力UPと相手対策をしていくタイプが

いますが、彼はどちらとも違います。

どっちの要素も持っていますが、

そこには恐怖心から来る、同級生が

ドン引きするほどの執着心があって

それによって成長しています。

 

ただそれを家族や友人には勘違いされ、

どんどんまずい方向に向かっている

のがギャグ要素として強い。

朝美も柚樹をストーカーと思って

どんどん遠ざけ始めています。

 

純粋な弱気な少年の成長サッカー漫画

だったらありきたりですが、

一個、壁を通り越して気持ち悪さが

加味されてるのが意外性として

魅力になっていますが、2巻は

それが上手く1巻にさらに上乗せ

されています。

 

サッカー要素もしっかりしていて

會澤の目指すポジショナルサッカー

そのトレーニング方法は理にかなっていて、

サッカー漫画としての質も高いです。

 

あと柚樹と同じポジションなため、

おそらく後にポジションを奪われる存在

である先輩が雑に描かれていないのも

好印象です。悪役みたいな立ち回りで

奪われたらさっさとフェードアウトする

漫画もありますが、ここでは彼の境遇も

丁寧に描かれそうなので、それぞれの

部員に気持ちを入れて読むことが

できそうです。

 

今後のキャラ掘り下げや、サッカーの

試合の描き方次第で、更に化けそうな

予感のする作品です。

 

 

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ブログ主
りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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