いよいよリーグ戦が開幕。
千明はまだベンチに姿はなく、
まさかのスタンドの
マスコットの中
もちろん、あまりにも使えない
のでマスコットのバイトをしてる
わけではありません。
選手は基本的にベンチ外の場合
メインスタンドなど、横からピッチを
見る位置での観戦になりますが、
マスコットに入れることによって、
ゴールの後ろから、センターバックの
視点に近い形で見て、プロのポジショ
ニングを学ぶという、意外ともっとも
らしい方策。
試合自体は、ハイライン&プレスの
サッカーで攻めるものの、カウンターに
沈んで0-1という結果に。
内容自体は悪くなかったように見えたの
で何となく期待感が漂いますが、
そこから4連敗。昇格どころか
最下位という体たらくにサポーターは
当然激怒。
監督とGMが2人で出ていき、のらり
くらりと監督のペースにしますが、
サポは「新人はどうした」と追求。
GMを責め立てると、千明が思わず
ちびっこの夢を奪うように、
マスコットの中から登場。
仕方なく、GMと監督が理由を
説明してもまだサポの怒りが
おさまらないので、千明が
一言
「僕が昇格させます!」
この一言でその場は収まり、
次の試合、千明はスタメン
出場を果たします。
FWで
話にも試合にも抑揚が出てきて
面白くなってきました。
これまでは、千明にのみ焦点が
当たっていましたが、チームと
しても個性が出てきて、
ハイラインハイプレスのサッカー
が始まりました。度々Jリーグで
も見かけるたび、短期間だったり
夏場になって憤死する事の多い
戦術ですが、最初からイマイチ
上手くいってないワンダラーズが
どのようにして噛み合わせていくか、
何故いまは上手くいっていないのか、
この点はおそらく次巻くらいで形に
なっていくので、その理由が楽しみです。
そして千明ですが、今のところ1巻序盤の
ようなキャラのイメージではなく、同原作の
ジャイアントキリングの椿大介と、あまりにも
キャラ被りしてきてるので、その辺りは脱却
していってもらいたいです。
監督も若干タッツミーでリーグ序盤に連敗が
続くというところまで似通ってる点もあり、
そこが不安なポイントですが、
主人公は選手である千明な分、展開が変わって
いくと良いなと思います。
それにしても、最後に番記者が
マスコットに入れられるなんて
このクラブ、クレイジーすぎます。
そして今回、最後にCB対談として
ボンバ中澤との対談が収録されて
いるので、これも必読です。
今回前編だったので、4巻で
後編をやると思います。
シーズン中の選手は難しいと
思いますが、実力のあるCB経験者
との対談がまたあると良いなと
個人的に思います。
今巻最後の引きとして
千明がまさかのFW出場を
していました。
相手CBとのマッチアップで
嫌なディフェンスを体感
させるためなのか、彼の
能力が今のサッカーでFW
で活きるのか。
連敗が続く中で
リーグ戦使って実体験は
させないと思うので、
おそらく後者寄りの前者
かなと思います。経験は
させるけど結果もいただく。
少なくともタッツミーは
そういう監督だったので。
書いておきながら予想で
ジャイキリを引きずって
しまいましたが、
今後の前作と違う独自性の
構築に期待しています。