[ネタバレあり]1巻から続いていた仕掛けに驚き「峠鬼 2巻」あらすじと感想

あらすじ

話の冒頭、現在進行系の話では

なく、小角の幼少期の話。

彼も今の妙たち同様、師匠に

付いて旅をしていたようです。

彼は小さい時から、巨大な龍の

姿を見ても、ビビりもせずに、

大喜びするような性格でした。

 

話はあっという間に本編に戻り、

驚きの事態に。

3人が一言主に会うための

手がかりを大神様に求めに

神のところへ行こうとした所

現代の少年の部屋に。

確かに1巻でも妙が一瞬現代へ

飛ぶシーンがありましたが、

これは唐突な展開です。

 

少年を神と思い込んだ一行が、

居場所を聞くと少年はなんと

ググってくれました。

部屋にパソコンもありましたので。

そしてウィキかなにかにあった

一言主の情報を伝えますが、

一言主の末路を伝えようとした

ところで小角が強制STOP。

 

どうやら少年は現代で自殺を

して(試みて?)、部屋ごと

この空間に、少年自身が神の神器

として存在しているようです。

少年は元の世界に戻るのを拒否して

そのままこの空間に留まることで終了。

 

そして2話目、こちらは妙が憧れていて

小角たちに都に置いていかれた話です。

今回のポイントは四眼の香晏尹石

の2つ。

晏尹石は1巻にも名前が登場した、

時間を飛べる鏡の持ち主の神ですら

信頼を置いてる神です。

未来の妙と知り合いだったようです。

 

今回、置いていかれた妙は、四眼の香の

匂いを嗅いで倒れ込み、場面はいきなり

未来に飛ぶのですが、何故か1巻では

3人で旅していた小角一行が、妙を抜いて

2人になっています。しかも都に残った妙は

程なく殺害されたようです。

晏尹石に会った2人は、蜘蛛のような姿を

していて、今のおかしな状況を指摘。

彼の指示で2人は四眼の香を使って、再び

妙のいる都に現れますが、そこで見たのは

未来の妙に会う妙

ここで小角は気づきます。自分たちこそが

夢であったことに。2人で旅を続け妙が死んだ

というのはパラレルワールドでも何でもなく

事実ではなかったのです。

 

未来の自分に会い、2人と旅を

続けたい意志を固めた妙は、夢から抜け出せ

なかった過去の霊体のようなものに襲われ

ますが、夢である自分達が何故この場所に

導かれたか理解した小角と善によって討伐。

妙は無事に2人と合流し旅を継続。

 

一方で、先程妙があった未来の自分は

後鬼として1話の小角たちに合流する

直前の姿だったのでした。

 

 

感想

今回も仕掛け面白かったです!

1巻では、後鬼が自分自身で、

大人になっても小角たちと旅を

続けているということが分かりました。

2巻ではそこを逆手に取って、

2人しかいなくなってしまった

展開に、パラレルワールドを感じ

ましたが、それはミスリード

あくまでこの世界は、1本の

真実しかないということが

分かりました。

そして1巻との矛盾は、読者

しか見ていないので、晏尹石に

読者へ語りかけるという

メタ展開に繋がりました。

最終的に1話につながるっていう

粋な展開も良かったですね。

 

キャラクターに目を向けると

晏尹石の何でもあり感は実に

面白くて、彼のいる場所の後ろや

背景を見ると、スペースシャトルや

旅客機など、明らかに遥か未来の

人工物が糸で吊るされています。

彼は過去も未来も見えるし、

平気で読者に語りかけてくる

という万能ぷりも出ているので

今後もまた登場する気がします。

 

善は、小角がほかにとっていた弟子

のように、妙も都に憧れを懐いていた

ので、同じく自身を怖れていたと思い

こんで、1巻では「同じ弟子」という

妙の言葉に同じじゃないと逆上して

いました。今回の最後にも善が

「同じなもんか」と言う場面が

ありますが、1巻のとは意味が全く

違っていて表情も笑顔なのが

一番印象的でした。こういう心の

距離の縮まってる描き方好きです。

 

そして気になるのは小角の挙動。

一言主を封印すると言い切る前に

静止したのは、未来を知ることが

駄目だからなのか、小角自身が何か

自分の未来に関して知っているのか

私には分かりませんでした。

 

今回、最初は難解に感じる展開でしたが、

1巻と合わせて繰り返し読むと

よく分かり、あーこれ伏線かと発見が

増えていって楽しく読むことが

出来ました。最初の2巻でこれだけの

仕掛けがされているので、今後の

展開も非常に楽しみです。

 

あと最後に今回、番外編が1話

ありますが、こちらに本編に出てる

大神が数人登場しました。

おそらく本編とは直接つながりが

ないと思いますが、人間モードの

あの人達の姿が拝めて面白いです。

 

 

今後の予想

3巻はおそらく、今回のように

巻またぎの伏線貼ったエピソード

ではなく、1つの地域での1つの

神とのエピソードが短話で出る

と予想します。

 

番外編に出た神も出てくるかも

しれないですね。

 

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ブログ主
りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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