[ネタバレあり] 犯行の一部始終が明らかに!音臼村の物語はクライマックスへ「テセウスの船 9巻」あらすじと感想

 あらすじ

物語は完全に終盤、真相究明へと

向かっています。

前回真犯人がみきおと確定して、

彼をを追い詰めるも、普通に

返り討ちにあってそのまま過去に

再び戻った

どうやらみきおも戻ってきている

ようで、魔の手は佐野家に迫って

います。

玄関まで来たみきおは、結局佐野

帰ってくると聞いて行動には移しません

でしたが、明らかに母和子のお腹の中にいる

心を殺す気満々。

 

心と佐野はみきおの家に入りますが、

目立った手がかりはなし。ですが

みきおとの顔以外、針で穴だらけ

になってる集合写真を見つけます。

やはり彼の執着心はかなりのもの

だったようです。

 

そこでテープも見つけ、心は聴いて

みますが中には何も入ってないよう

です。未来みきおが消したのでしょうか。

 

2人は、佐野を犯人にするために

すでに家に青酸カリが仕込まれてる

と考え、家の中を探すことと、

家族を親戚のところへ避難させること

を決めます。

その夜、佐野家はタイムカプセルを埋め

心はその中に、未来との決別の意味を込め

て結婚指輪を、佐野は100万を入れて

埋めます(多分違う)

 

翌朝、心と佐野は家族を見送りますが、

ここでも心の恒例の大失態。みきおが

どこに潜伏してるかも分からないのに、

村を出るまで見送ることも、警備を

つけることもせずにおとり捜査でも

してるかのごとく、送り出しました。

 

案の定、家族は

みきおに捕まります

 

しかしどうやら殺しはせずに

どこかに監禁している様子。

子供たちは安否不明です。

 

結局2人は、家族がどこにいったのか

分からないまま、お泊り会当日を迎え、

佐野は、帰省していて札幌が戻ってくる

という少年みきおの確保のため駅へ。

学校は心が見張ることに。

校内でさつき先生から、みきおの

書いた作文を借りた心。

そこには春が嫌いであることこの

村に来て優しくされて嬉しかったこと

お別れしないといけないから

来年の春は来ないでほしいと書いて

ありました。

 

ここで視点はみきお側に。すでに

少年みきおに未来から来ていることを

教えているらしい未来みきおは、

ダブルみきおでこれまでの事件を

振り返ります。

 

すでに起きている2つの事件とも、

みきおが毒を飲ませたくて飲ませて

いた一部始終、そして未来のさつきが

ふとした時に例のテープを見つけたことで

みきおが犯人であることを知った経緯が

語られ、さつきが知ったところを目撃した

みきおは「欲しいものは手に入らなかった」

と語り死のうとしますが、さつきはそれを

止めていたのでした。

 

これを指してなのかその後の鈴への脅迫を

指してなのか、みきおはさつきを殺害しよう

と首に縄をかけたところで終了。

 

 

 考察・感想

もうほとんどの材料が出揃って

いますね。正にクライマックスへの

ほぼ一本道。新しく考察することは

少ないですが、今回気になったのは

本当にテープの中身は何も入って

いなかったのか

ということ。心が何も入ってないのを

確認出来たという描写がないので、

少し怪しく感じます。ただ、ここで

佐野に対して中身を言わなかったのは

何故なんだということになってしまい

ます。そのためさつきがテープを聴いた

ことでみきおの思惑が崩れていっていた

という経緯もあるので、全て削除した

可能性も考えられます。

 

それから心達の推理とは違い、さつき先生は

事件当時にはみきおの犯行については知らな

ったことが分かりました。これで証拠の

青酸カリはどういう形で佐野に擦り付ける

予定だったかは謎のままです。

 

あとはみきおが手に入らなかったものは

整形していないありのままの鈴で間違いない

でしょう。今回も彼の彼女への執着心の凄さが

出ており、三島姉妹も両親が鈴と仲良くするな

と言ったことが一因のようですし、彼のメモに

鈴の通っていた養護施設の名前もあったので

仕組んで出会ったのは間違いないです。

お泊り会の事件も一因になってるかもしれ

ませんね。

 

 

あとこれは単純に最後の最後に向けた

伏線だと思いますが、タイムカプセルの件、

おそらく佐野はお金ではなく、手紙か

なにかを残していったと予想します。

ということは彼はみきおと刺し違えるか

何かの結末が待っているのかも。

 

相変わらず心はやらかしてますが、彼の

やらかし癖は父親譲りなのかもしれません。

非常に危険な状態ではあるものの、まだ

和子も存命ですが、やはり気になるのは

みきおが鈴をどうしたか。

彼が過去に戻ってやり直したいのは、

鈴絡みのことのはずなので気になるところ。

みきおの過去に関してがちょっと乏しかった

ですが、鈴やさつき、みきおの犯行時の動きなど

色々な情報を十分に盛り上げた状態で終わって

いるので、最終巻の前としては満足度の高い話に

なったと思います。

 

 

今後の展開

 

やはり気になるのは、みきおの過去。

こんな人格になったのは少なからず、

出生やこの村に来るまでのことが

少なからず関係しているので、そこが

解き明かされるでしょう。

そして彼の鈴への執着も改めて、

彼自身の口から語られるはずです。

 

そして最終的にテセウスの船

どういう意味を持つのか。みきおに

とっての鈴なのか、それとも心にとって

のものになるのか。それともそれ以外

なのか。非常に楽しみです。

 

といっても本誌ではすでに完結している

ので、読んでいる人にとっては馬鹿らしい

推測なのかもしれませんが、あくまで

コミック派を貫く自分は、最終巻まで

じっくり待ちたいと思います。

 

1989年6月24日、北海道・音臼村の小学校で、児童16人を含む21人が青酸カリで毒殺された。逮捕されたのは、村の警察官だった佐野文吾。28年後、佐野の息子・田村心は、死刑判決を受けてなお一貫して無罪を主張する父親に冤罪の可能性を感じ、独自に調査を始める。事件現場を訪れた心は、突如発生した濃霧に包まれ、気付くと1989年にタイムスリップしていた。時空を超えて「真実」と対峙する、本格クライムサスペンス、開幕。

 

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ブログ主
りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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