[ネタバレあり] 小さな巨人を目指してバレーを始めた日向・・第1巻からつながる集大成の巻「ハイキュー!!41巻」あらすじと感想

あらすじ

 

前巻の最後に星海に罠を張って

アウトをとった月島。

ファイナルセットに再び持ち込んだ

烏野と、追いつかれた鴎台は一進一退の

攻防が続きます。

しかし戦況を打破したの鴎台。極限まで

磨き上げたメンタルは最終局面まできても

揺らぐことなく、安定したパフォーマンスを

見せます。

安定の鴎台に対して、烏野はリードを許しますが、

これを打ち破ったのは、日向。

同じちびっこ勢でも、高さで勝つことよりも、

総合力でエースを目指した星海に対して、

あくまで高さで勝つことを追い続けた日向。

 

そして『小さな巨人』星海に対して、自分が

囮になって田中のスパイクをアシストした直後、

日向は「誰かが俺に名前をつけてくれるなら」

「俺は『最強の囮』がいい」

かつて影山から言われていた言葉を初めて

心の底から思った瞬間です。

 

星海もあくまで自分が磨き上げてきた部分で

対抗しますが、日向の勢いは止まらず、遂に

逆転。完全に流れが烏野になったところで

 

日向ダウン。

 

実は前日から高熱で、まともな状態じゃなかった

日向はここに来て体に限界。

本人は頑なに交代を拒みますが、先生は日向に

これからのことを言い聞かせ交代を告げます。

 

日向の準々決勝は終わりを告げました。

 

 

感想

 

最重要巻といってもいいんじゃないでしょうか。

とにかく「小さな巨人」に憧れて入ってきた

バレーボールの世界。

 

どんどんバレーボールを知り上手くなっていった

末に日向は現・小さな巨人の星海に負けない跳躍を

見せるまでになりましたが、「小さな巨人」では

なく「最強の囮」で呼ばれたいと願うようになって

いました。

思えば今回出た回想って3巻にまでさかのぼります。

 

 

まだ東峰が豆腐メンタルでチームに復帰した

直後、エースになることしか考えてなかった

日向が影山の言葉で、なんとか折り合いを

つけて受け入れた「最強の囮」

あの時から色々な経験をして学んで覚えてきて

それが日向の本心に変わっていました。

これこそが彼の見つけた答えなんだと思いました。

 

そして今回の収録話のタイトルにあった

「終わりと始まり2」「頂の景色2」

 

終わりと始まりは、1巻の第1話!

全ての始まりのタイトルです。

 

 

そして頂の景色は2巻の第8話!

序盤のものです。

 

どれも40巻を超えるこの作品の

まさに集大成のような演出です。

主人公は日向ではあるものの、

木下や成田たちベンチメンバーも含めて

全員に必ず光を当ててきたハイキュー

らしい流れだと思いますし、この試合を

そのまま日向無双で終わらせなかった良さ

だと思います。

 

今回の41巻で1番印象に残ったのは、

日向の交代が決まった流れのシーンで

 

日向の今の気持ちを十分に汲み取りながらも

彼の今後を案じて厳しくも奮い立たせられる

激励を送った先生も、

あえておちょくる田中と月島も

相変わらず熱血な西谷も

お前がいなくても大丈夫だと言わず、

いなくては困ると、必要な存在だと伝える澤村も

2人の関係性を崩さずに挑発してみせる影山も

 

本当に烏野らしいシーンで涙が出ました。

普通ならもっとみんな慰めたり励ましたりしそうな

ところですからね。

 

逆に1番この場面っぽい言葉をかけたのが

ライバルである星海といのも面白いです。

 

今回はあまりに日向がメインで輝きましたが、

忘れてはならないのが、

41巻全編通して日向にライバル心

むき出しだった月島。最初の合同合宿の頃は

 

 

とか抜かしてた男が、交代させられそうな

ほど疲労していても、

まだ戦えることをコーチにアピールしたり

 

日向に負けてたまるか

 

とか考えてるんですよ。

彼の成長っぷりも凄まじいです。

 

この試合も、この後の試合もどうなるか

分かりませんが、おそらくここで一区切り

つくかなと思います。烏野が勝ち進めたと

しても日向は出場出来ずとか、敗退とか。

 

この試合で得たことを胸に、日向がどう

動いていったかが42巻以降で描かれると思います。

 

それにしてもここまできて、また1巻から振り返って

読みたくなるような展開にするなんて心憎い演出です。

全国編になってより精神面の話が分厚くなってからの

ハイキューは神がかっていました。

それでいて試合展開も常道を外しながら熱いという、

完結前ですが、すでにスポーツ漫画の歴史に残る傑作に

なっていると、あえてこのタイミングで書いておきます。

 

次巻がどう始まるか全く読めませんが楽しみです。

 

おれは飛べる!! バレーボールに魅せられ、中学最初で最後の公式戦に臨んだ日向翔陽。だが、「コート上の王様」と異名を取る天才選手・影山に惨敗してしまう。リベンジを誓い烏野高校バレー部の門を叩く日向だが!?

 

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りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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