[おすすめ漫画] パワハラがイギリスを救う!?皆殺しのアーサー3つのおすすめポイント「古閑裕一郎 / 皆殺しのアーサー 」作品紹介と感想

作品・作者に関して

タイトル:皆殺しのアーサー

掲載雑誌:ヤングマガジン (2019- )

作者:古閑裕一郎

代表作→となりの山田さん (2012- 2014)

あらすじ

古代イギリスに現れた救国の英雄“アーサー王と円卓の騎士”――。
騎士モルドレッドは、サクソン人の侵略によって窮地にある祖国ブリテン島を守るため、
恐るべき力を持った「アーサー王」に希望を見出すが、
ブリテン島全土に轟くその勇名には隠された裏の姿があった…!
綺麗事では生き残れない”騎士道残酷物語”の幕が開く!!

古閑先生は、前作が初連載で週マガでの

デビューでしたが、前作はラブコメを主軸と

思わせながら、バトル要素もある作品で、

今作は完全にバトルの方に主軸を置いた

連載作品です。

アーサー王物語という実際の文献からの

引用であり、このアーサー王は諸説ありますが、

実在したという説があるので、伝記ものとしても

分類できる作品です。

 

おすすめポイント

 

・アーサー王とは

この作品で中心に描かれるアーサー王は

5世紀後半から6世紀初期に

実在したとされている人物です。

作品に登場する円卓の騎士等は、

後世の創作である「アーサー王物語」等に

登場するものであるため、

前述の円卓の騎士や、誰も抜けない伝説の剣を

抜くエピソードなど、後世の様々な作品に使用
された大元が数多く存在する物語でもあります。

皆殺しのアーサーも、基本的にはこの物語を

元にした作品です。

 

・これが中世のパワハラだ!
そして本作の本編ですが、

そのアーサー王が主人公・・

 

ではなく、円卓の騎士の1人である

モルドレッドが主人公です。

 

彼が元々属していた町が、サクソン人に

攻め込まれたことで、同じブリトン人で

あるアーサー王が救援に来て、色々あって

円卓の騎士に加わるのですが、

加わる経緯も含めてですが、正に恐怖政治です。

まず、円卓の騎士として迎えられるにあたり、

すでに埋まっている席、新しい席を用意される

かと思いきや

 

 

「さあ、ここだ」

 

席が1個空きました。

 

彼は負傷したため、もう使い物に

ならないんだそうです。

 

 

すでにブラック体質が身にしみついている

諸先輩方と共にモルドレッドは戦地へと

赴くのですが、普通では考えられないことが

次々と起きます。

中世屈指のパワハラ体質軍団の仰天の

活躍が楽しめる作品です。

 

 

・曲者だらけの味方たち

 

上司のパワハラを延々見せられるだけでは

当然面白くありません。

この作品のもう1つのおすすめポイントは、

モルドレッドを含めた味方たちです。まず

アーサー王は、これだけの強権を行使する

だけあってめちゃめちゃ強いです。

 

 

ワンパンで人の体が吹き飛びますから。

 

そして彼の元に集まった円卓の騎士たちも

強いのですが、こんな体質の軍で成果を出して

いるだけあって、曲者だらけです。

 

1巻では円卓の騎士で1番有名なランスロット

登場しますが、そもそもアーサー王物語でも、

騎士たちはみんなキャラが立っているので、

今後の登場にも期待が持てること間違いなしです。

 

主人公のモルドレッド自身も特殊な過去があり、

最初に出てくる時は理性的で忠義に厚い好青年に

見えますが、彼の動きは今後面白くなっていきそうです。

 

 

1巻感想・まとめ

 

まず1話の序盤に流れに騙されました。

なんだアーサー頼もしい英雄じゃん、

と思わせてからのタイトル回収的な行動。

しかもこれが味方のトップにいるっていう

のが凄いですね。

主人公以外で織田信長が出てくる作品も、

最初はこういう感じで出てきますが、信長

以上に、ワンマンで恐怖政治を敷いているため

部下たちの構造が違うのが面白いです。

 

それから1番興味深いのは、アーサー王物語で

かなり重要なポジションになるモルドレッドを

主人公に据えていることです。

彼がどうなってああなるか、そこもこの先の

展開で楽しみなところです。

 

古代イギリスに現れた救国の英雄“アーサー王と円卓の騎士”――。騎士モルドレッドは、サクソン人の侵略によって窮地にある祖国ブリテン島を守るため、恐るべき力を持った「アーサー王」に希望を見出すが、ブリテン島全土に轟くその勇名には隠された裏の姿があった…!綺麗事では生き残れない”騎士道残酷物語”の幕が開く!!

 

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りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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