作品・作者に関して
タイトル：ティアムーン帝国物語
掲載雑誌：COMICコロナ (2019- )
作者：原作:餅月望 作画:杜乃ミス キャラ案:Gilse
代表作→小学星のプリンセス☆ (2008-2009)
→ロイヤル☆リトルスター (2010)
あらすじ
崩壊したティアムーン帝国で、わがまま姫と蔑まれた皇女ミーアは処刑された――はずが、目覚めた彼女は12歳の少女に逆戻り？？ 第二の人生でギロチンを回避するため、帝政の建て直しを決意する。手始めに忠義に厚い下っ端メイドと、左遷されかけた優秀な文官を味方につけ、失敗した過去をやり直す日々が始まった。けれど、ミーアの本音は「我が身の安全第一」。仇敵を遠ざけ、人脈作りに励むうちに、なぜか周囲の忖度で次々と奇跡が実現！やがて、身勝手なはずの行動は大陸全土の未来を大きく変えていくのだった……。保身上等！自己中最強！小心者の元(？)ポンコツ姫が前世の記憶を使って運命に抗う、一世一代の歴史改変ファンタジー！
餅月先生は、小説家になろうサイトにて
本作以外にも複数の小説作品を執筆され
ています。
コミカライズは本作が初です。
作画の杜乃先生も、異世界系作品の作画を
他にも経験されています。
おすすめポイント
人生やり直し！
まずこの作品で１番大事なのはこれ！
人生１周目で大失敗して処刑される
ことになったお姫様が、幼少期に戻り
人生をやり直す物語だということです。
つまり異世界転生とは違って、もともと
ファンタジー世界の住民です。
すれ違いコント
作品１番の魅力はすれ違いコント！
まずポイントなのが、主人公ミーアが
自己中でありながらポンコツである点。
前世での失敗は、不運もありますが、
基本的に彼女の性格による、自業自得。
そして多少の反省はあるものの、やり直
しても自分中心に考えて行動します。
ところが、彼女がポンコツで、なおかつ
周りの人々がアホなので、やる事なす事
全部彼女が賞賛される流れになります。
この流れがバツグンに笑えるのです。
的確で鋭いツッコミテロップ
バツグンのすれ違いコントの威力を
更に上げるアシストをするのが
ツッコミテロップです。
登場人物全員がすれ違いコントに巻き
込まれているこの作品で、真実を知る
のは読者のみです。
そのため登場人物と読者に代わって
ツッコミを入れていくテロップが重要に
なるのですが、これまたキレがあって
面白いのです。
異世界ですれ違いコントが目立つ
作品は、乙女ゲームの破滅フラグ～や
面白いですが、すれ違いコントのキレに
関してはティアムーンが１番です。
１巻感想・まとめ
すれ違いが絡まれば絡まるほど
面白いです。
主人公がそこまでいい人では無い
のが逆に良い。
前にドラえもんで、窃盗常習犯に
ひみつ道具で良いことしか出来なく
する帽子をかぶせたら、最終的に
窃盗向いてないから真面目に働く
ようになるって話を読みましたが、
まだまだ自己中心なミーアも、
最終的には国民の利益優先みたいな
善人になっていくかもしれません。
個人的にはこのまま全員変わらず
ずっとすれ違いコントが続いたまま
つき進んでいってほしいところですが。
あと前世で読んでもらっていた絵本の
書き手が分かり、何故途中でストップ
してしまったのか分かる流れは、伏線が
上手に働いて、ギャグ中心なこともあり
不意打ち的にほろりとさせられました。
とにかく国全体を巻き込んだすれ違いコント
ずっと笑えてほっこりもできる作品です。
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