アシリパの記憶から黄金の
在り処を引き出すため、
変わり果てたソフィアの
脱獄を手伝ったキロランケ一行。
18巻ラストで虎に遭遇するも
全く物怖じせず追い払った
ソフィアは無事キロ達に合流。
が、ここで異変が2つ。
キロランケが重装甲化した
ソフィアを見て
「めちゃくちゃいい女に
なったな」
と一言。
そしてソフィアの方は
「よくもウイルクを」
と言ってバチーンと一撃。
ギャグにシリアスで返す
金カムの平常運転です。
そしてソフィアに会ったことで、
ウイルクの過去がわかり、
彼の名前は、ポーランド語で
「オオカミ」
アイヌ語にすると「ホロケウ」
それを使ってアシリパの母が彼に
「ホロケウ オシコニ」
オオカミにおいつく
という名前を授けてくれたそうです。
それを思い出したアシリパは、
これまでの刺青人皮を思い出し、
何かに遂に気づきます。
それに気付いた尾形と問答になり、
杉元の件が嘘だったことが分かると、
2人は弓矢と銃を持って対峙。
その直後現れた杉元に驚いたアシリパは
思わず矢を放ち、尾形の眼球に命中
しますが、アシリパを人殺しにしない
ために杉元は尾形を救護。
2人はようやく再会。
するも、シリアス一辺倒は絶対許さない
野田先生により、凍った杉元の胸の
ボタンにくっついたアシリパのまぶたを
はがすために、白石が下半身から暖かい
ものを発射し、2人はそれを浴びます。
見開き2連発を含む
5Pに渡って
涙を流す杉元に、白石が
「泣いてんのかよ」と聞きますが
杉元は答えます。
「お前のオシッコだ」
2人の再会がアホな終わり方
してる間に、キロランケ達の
戦いも完結します。
全員深手を負う中で、最後には
キロランケが敗北し、アシリパ
から、金塊のカギを思い出した
ことを聞かされ安堵の中で絶命。
味方にもなった主要キャラが
遂にこの作品から離脱して
19巻は終わりました。
一気に物語の佳境に
入ってきました。
なんやかんやで全員
生き延びてきた一行でしたが、
遂にキロランケが死んでしまいました。
今回の描写だけでは全て推し量れ
ませんが、彼にも彼なりのウイルク
そしてソフィアへの想いがあったと
思われます。最後に死への後悔は
なく(サウナのウホッ案件は一瞬後悔して
ましたが)安堵していたのが逆に悲しかった
ですね。
悲しいといえば尾形も。
ただ1人誰も殺してないアシリパの
存在が許せない、認められない中で
彼女の矢で死ぬと確信した瞬間に
彼は笑顔を浮かべていました。
自分がおかしいとか間違っていた
と思いたくないんでしょうね。
アシリパも人を殺せば、自分と
同じ穴の狢ということに出来ます
から。
しかしそこは杉元。彼女のためなら
自分を確実に殺そうとした男ですら
延命させてしまうほどの真っ直ぐで
ブレない行動力と決断力。
かっこよすぎます。
仲間を増やせなかったことで、
尾形がどうなっていくか、
今後また彼が変わっていくのか
そこが非常に楽しみです。先生は
杉元が彼を殺すというシナリオも
描けたのにそうしなかったのが
素晴らしい判断でした。
「ホロケウ オシコニ」
という重要なキーワードが
登場しました。
おそらくこの名前が入墨に
書いてある漢字と連動する
んだと思いますが、いかんせん
まだ全部揃っていない状況なので
答えがどこになるかは分かりません。
それよりも先に、ソフィアがまだ
一行の知らない秘密を握っている
ようなので、そこの解明からスタート
あるいは、逃亡するソフィアを
追いかける、また追走劇が再会され
るかもしれません。