マンガに限らず、話を作る時の
基本には「起承転結」があります。
4コマ等が分かりやすい例だと思います。
すみません、全然例になって
ませんでした。
起承転結が基本としてあるからこそ、
ポプテピのようにそれを敢えて外し
意表を付いてくるものもあります。
つまり、
基本は最低4コマが必要
ということです(強引)
しかし、ドラえもんにかかると、4コマも
必要なくなる時があります。
それも大オチではなく、普通のジャブ程度の
コマが破壊力を持っているのです。
今回はその一例として、2巻からこの
エピソードを取り上げたいと思います。
いきなり訂正します。1コマ
どころか本編入る前に
もうこれです。
誇らしそうに、鏡の中の自分を見てる
ドラえもんですが、その真上にタイトルの
「うそつき」かがみと載ってる虚しさ。
扉絵だけでグイグイきてます。
しかし、まだまだこんなものではありません。
本編1コマ目ですこれ。
扉絵から日常に戻ることなく、ガンガン
飛ばしていきます。
しかも、なかなかメタい発言。
いい滑り出しです。
どうやらこのかがみは、ドラえもんが
部屋に置きっぱなしにしてたもので
覗き込んだ人の300%盛った姿で
映して、さらに褒めちぎってくる
かがみのようです。
ここまでは、容姿に自信ない人が、
自分を慰める用などで作ったのかな?
と想像できるのですが、
こいつ、褒めるだけでなく、もっと
良くなる手助けをするふりして、
めちゃくちゃな事を言います。
結果、のび太はこんな風に
なんでこれ
作ったんだ?
イタズラのためだけに、科学力を
注ぎ込んで作ったのか?と考えて
しまう、謎の道具ですが、同時に
ドラえもんは何故これを出しっぱ
なしにしておいたのか。
これが実は、扉絵からつながって
いたのかもしれません。
一度、のび太からかがみを取り上げて
しまうドラえもんでしたが、
トラブル発生。
部屋でボーリングを始めて、
鏡にストライク
色々とカオスです。100歩譲って、
のび太と悪ふざけで始めるならまだしも、
1人でピン並べて、1人で始めるとは。
やっぱり初期のドラちゃんは
相当ぶっとんでます。
そんなわけで、割った鏡の代わりに、
さっきのうそつきかがみを出すわけ
ですが、ママも魅了されてる隙に、
またのび太が奪い返し、さっきの顔の
場面につながります。
さっきの顔を、しずちゃんに見せに
行くのび太でしたが、
しずちゃんのママに
ディスられます。
しずちゃんも時々、さらっとのび太に
暴言を吐いてきますが、血筋かもしれません。
その後、しずちゃんもかがみの毒牙にかかり、
かがみへの執着は、さらに範囲を
広げていきます。
夜遅くなっても家に帰らない子供たちを
心配して、相談を始める保護者達を見て
ドラえもんが山へ向かいます。そこには、
かがみの言葉と映し出す姿に依存する
小学生の集団という
新しい社会の闇
のような光景がありました。
ドラえもんがかがみを懲らしめて、
逆に300%ブッサイクな顔を
うつさせて正気に戻らせて、
この話は終わります。
↑何故か乙女なジャイアンがじわじわきます。
かがみを再度取り上げられたあと、
うつろな目で
「かがみ、かがみ、かがみを見たいよう・・」
とかがみを探すのび太の姿が、
今思うと結構こわいです。
いきなり強烈な一撃をお見舞いして
からの、社会問題まで、
凝縮された10ページでした。
この他にも2巻には、初めての
感動回ともいえる
のび太誕生回や、
何故か結構有名な、アンキパンの回
などが収録されています。
オマケ
この巻に、のび太とドラえもんが
古代に行って、ハンティングをしてくる回が
あるのですが、その冒頭の会話。
「きょうりゅうがりは、おもしろいスポーツ」
お前、ピー助の前でも
同じこと言えんの?
というわけで、セワシと未来にいた頃は
「劇場版 のび太の恐竜」の恐竜ハンター
並に、ヤンチャしてたドラちゃんなのでした。
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