[ネタバレあり] 最終回の攻防!あの男がようやく復活「バトルスタディーズ 27巻」 感想

間一髪

前巻であからさまにスタンドに放り込まれた

かのような描写だった海部の打球でしたが、

普通のフライでした。

ファールでもスーパーキャッチですらなく。

でも現実にも中継の投手バックの視点で

見た時にはどう見てもホームランみたいな

当たり方してるのに実況が割と冷静な声で

普通のフライだったことって何度もあるし

ある意味で凄くリアルな場面でした。

 

ここでいいのは、打たれた時点で心折れてた

天津に、ランナーもいない状況でしたが、

活を入れるために全力送球した信楽ですね。

その流れで3年生だけが映っていくのですが、

作品の中心の2年生だけでなく、3年生同士の

信頼関係みたいなものが伺えました。

 

 

モアイの復活

信楽兄弟が塁に出てチャンスという

場面でずっと沈黙してた門松がようやく

目を覚ましました。ホームランでも

タイムリーでも無いけど、大きな1点。

 

ここでも信楽が名シーンを残します。

 

「このプレッシャーの中技術で外野まで

運んだのに犠牲フライて」

「技飛に変えてくれ」

 

本当にその通りだと思います。先生自身も

多分思っていることなんじゃないかと思います。

信楽兄弟はこの試合でプレーでも名シーンでも

大活躍してます。

 

 

狩野の1打は

残りの点差は2点。

ホームランが出れば同点で延長という

場面で狩野が登場です。

 

狩野のお母さんが打つ前から泣き始めて、

あの気丈なお母さんが、過去に厳しくした

ことを後悔しはじめるというもらい泣き

しそうな場面でしたが、すぐクヨクヨする

大人とは違うっていう妹の言葉が、なんか深く

感じました。逆のパターンの方が自分はイメージ

ありますし、そっちばかり考えてしまいがちですが、

親が気にしすぎてるほど子供は気にしてないという

場面も案外あるのかもという気づきももらえた

感じです。

 

烏丸の思いを乗せて狩野が打った球も、

ホームラン確定のような飛び方でしたが、

海部同様届かず、しかしこっちはフェンスの

上に直撃という惜しすぎる1打で1点止まり。

 

そう簡単に主人公を主人公させてくれません。

地面に神様のいたずらと力不足って書いて

どっちだったかを自分で選ぶシーンで、狩野は

力不足を選ぶんですが、高校生で運じゃなく

力不足とするのは凄いメンタルだと思います。

 

一応一択ではなく、選択肢に運入れてる辺りは

少し人間らしいですが。

 

次の打者が、前回ダブルプレーに沈んだ錦という

ところで終わりましたが、その直前の梶原の表情が

素晴らしいです。急に色付きカットで、軽口を

叩いたりよくわからないことを口走りがちな梶原の

ガチの眼光、真剣な姿はめちゃ格好良いです。

 

そしていよいよ次の巻でこの戦いは決着するようです。

そこで終わるのか、決勝にいくのかはまだ分かりません。

いずれにせよ勝敗にランナーの狩野は絡んでくるでしょうし、

どっちも良いチームなのでどっちが勝っても胸糞悪い感じには

ならなそうですが、行方楽しみです。

 

絶望を超えて無常の境地に至るエース天津。DLの夏はこのまま終わってしまうのか!?

 

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ブログ主
りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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