[おすすめ漫画] 主人公が無機物である故の、新しい視点の異世界物語「原:棚架ユウ、画:丸山朝ヲ / 転生したら剣でした」作品紹介と感想

 

転生したら剣でしたは、小説家になろうサイトに

掲載された、棚架ユウ先生の作品が

原作で、あらすじにもある通り、

第4回ネット小説大賞を受賞している作品の

コミカライズです。作画担当の、丸山朝ヲ先生は、

月刊少年ジャンプなどいくつかの

連載を経験した後、この作品を担当されています。

 

 

 あらすじと登場人物

あらすじ

「名無し」の奴隷、黒猫族の少女。呪詛の首輪の強制力により、逃げ出す事も叶わず虐げられ、売り飛ばされるのをただ待っている日々──。そんなある日、少女が目にしたものとは…!?
第4回ネット小説大賞を受賞した大人気小説を堂々コミカライズ!

 

登場人物

師匠・・・この作品の主人公。現世で車に

はねられて即死、異世界に飛ばされるも、

"剣"に転生してしまう。だが剣としてのスキルは

非常に高く、魔力が残っている限り

自力で動くことも戦うことも、話すことも出来る。

結構涙もろい。剣のくせに。

そして表情豊か。剣のくせに。

 

フラン・・・黒猫族と呼ばれる獣人族。"進化"を

目指した旅の途中、商人に捕まり奴隷に。

たまたまその場に刺さっていた"剣"の力で奴隷から

開放される。以降、"師匠"と呼ぶ剣を手に、進化の

ための冒険を再開する。序盤は素直ないい子

イメージだが、だんだんドSキャラに。師匠の

作るカレーが大好物。

 

 

 新しい視点

作品タイトル及び、あらすじと登場人物でほとんど

書いてありますが、この作品の主人公は

 

です。

 

スライムや蜘蛛ではなく、モンスターですら

ありません。

まぁ自分で戦ったり喋ったりするので、

ほぼほぼモンスターですが。

基本武器のため、当然剣の使い手が必要です。

 

そして剣自体はプロローグでかなり強化され

ますが、使い手はほぼ素人。

そこからRPG的に成長していく話がメイン

なのですが、基本主人公は、ただの剣のふりを

して、フランをサポートし見守っている

存在。他の冒険者との会話にも参加はしません。

そのため、主人公は物語を一歩引いた位置で

見ているので、こういう視点は、意外と

新しいと思います。話が進んでフランが

成長していくと、サポートの必要性も減っていき

更にその傾向は強くなっていきます。

 

 

ヒト型のキャラでない主人公故に、

第三者的な立ち位置で、ツッコミを入れたり

解説したり、話の進行を、ナレーションという

ある意味違和感のあるものに頼らず

出来るので、サクサク進んでいきます。

主人公自身はキャラが一定ですが、周りは

どんどん変わっていくので、より変化が

如実に現れて面白いです。

 

 

 魅力的なキャラ達とシステム

 

主人公自身が第三者ということで、

そうなると課題になるのは

 

他のキャラの魅力です

 

実質第三者に徹する主人公には魅力は

ないということですからね。

しかし、この作品は課題は克服しています。

 

まず、フラン。

異世界もので獣人の女の子って、明るく無邪気だったり、

いつもニコニコしてるってパターンがとても多いですが、

この子は基本、師匠以外のキャラに対しては塩対応

 

 

ほぼ準主人公としても珍しいです。

前述のようなステレオタイプな獣人っ子

キャラの弱い部分は

おバカな部分だったりしますが、

この子の場合はコミュ力。

そういう点も、他の作品との違いが

出てて面白いです。(フランは頭も弱いですが笑)

 

↓読んでいる人いたら、フランはこの子をイメージするとしっくり来ると思います。

干物妹うまるちゃんのきりえちゃん

 

他方、悪に対しては容赦ないというのも良いですね。

 

更に、

普段は落ち着いて冷静だけど、精霊の話に

なると気持ち悪くなる

ギルドマスターのクリムトや

 

 

作中トップクラスの実力者なのに

トップクラスの変人なアマンダなど、

 

しっかりキャラが立ってる人が多数登場します。

アクが強いのが多いので、会話だけでも十分話が

まわっていきます。

 

それに加えて、魔獣のランクや、魔法のタイプ別の相性や

複合魔法などの異世界ものに頻出の、システム面の作り込みも

よくされているので、ほとんどが単純な物理戦にならない、

戦闘シーンが光ります。

 

 

 まとめ

タイトルで、18年秋にアニメ化された方

思い浮かべがちですが、

あっちが村作り国作りなど箱庭要素が多く

盛り込まれているのに対し、

こちらは、純粋に冒険、戦闘要素を追求してる作品で、

似て非なるものだと思います。

個人的にはどちらも違う方向で大好きです。

 

設定以上にキャラが活きてきてる作品なので、

今後の新キャラや展開は楽しみな作品です。

 

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ブログ主
りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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