あらすじ
前回は完全に檜回。
彼が覚醒したことでワンサイドゲームに
成りかねなかった試合は4-4のまま8回へ。
ここまで打ち放題の万年VS檜。
楠と万年の配球の読み合いになり、
万年は看破したと自信を持って打ちますが、
楠の配球を外野まで伝えたことでいち早く
動けたことでようやく万年をアウトに。
そして遂に9回へ。
9回も都築の謎の快進撃が継続し、
信楽兄と共に塁に出てランナー一二塁。
次のバッターは長野ですが、打席に
入る前に阿比留から誰かからの手紙が。
その手紙は2人の幼馴染
「ノンちゃん」の母親から。
直接は言及も説明もありませんが、
どうやらノンちゃんは障害を抱えて
いる子のようで、手紙には
ノンちゃんが靴紐を
結べるようになったことと、
2人へのエールが。
3人で幼い時に誓い合った目標が
阿比留はノーヒットノーラン。
長野は甲子園で満塁打。
そしてノンちゃんが靴紐。
ということで、一番先に
ノンちゃんが達成したのを知り、
二人共発奮。快苑エース笛吹の渾身の
一投を撃ち抜く3ランホームラン。
これで7-4、一気に立場逆転します。
しかし流石王者快苑。3点差を追う展開、
しかも2アウトになっても全く気落ち
することなく攻め立て檜を攻略。
1点差になり万年にまわってしまった
ところで檜を諦め、阿比留が登板
したところで終了です。
感想
濃すぎる内容でした。
といっても良い濃さよりも若干悪い
濃さが出てしまったかなと思いました。
多すぎたのであらすじからは
省きましたが、今回だけでも
①天津の想い
②狩野の母の想い
③長野と阿比留とノンちゃんの絆
④3年ズの先輩としての想い
⑤笛吹の夢
⑥阿比留の過去
と、1試合じゃなくて1巻に全部詰まってます。
しかも半分は、伏線などなく初出の
エピソードなので、
ギトギトのこってり感満載です。
それぞれのエピソード自体は
出来ていると思います。
ノンちゃんとの話は、あえて多くを
語らず、2人の感情描写だけで、
どれだけ想いが強いのか
表現しきっていますし、対戦相手も
強い想いを抱いて来ていることを
強調しているのもすごく好きな手法です。
19巻が出たちょうど今の時期、
甲子園の季節ですが、テレビで頻繁に
過去の感動話をやっています。
ですがこういう話って、大半は
一方だけに肩入れして編集してある
せいで、相手は勝ったのに悪者、
主役は悲劇のヒーローみたいな構図
になるのが正直あまり好きではないです。
もちろん1つの物語とするには
そのやり方でないと、興味ない人には
伝わらないし、蛇足みたいになって
しまうので仕方ないとは思います。
そういう意味で、アメトーークに
出てくる甲子園回の芸人さんたちは
ちゃんと相手校や選手へのリスペクトを
忘れない話し方をしていて素晴らしいと
思いながら見てます。
だから、実際に甲子園に立った球児でも
あるなきぼくろ先生は、ちゃんと相手を
描けているんじゃないかと見ているので
その点はとても良かったです。
実際に自分が通っていた高校がモデルで
思い入れも強いだろうし、なんなら
多分3年間の間には漫画以上のドラマが
沢山あったと思います。
ただ詰め込みすぎている!
多分3回くらいに分けて読まないと
消化しきれない巻でした。
そういう意味では連載の方を
1話ずつ読む方が向いてる対戦
だったかもしれません。
あと最後に、
檜が阿比留とと交代させら
れる怒りと悔しさを抑えて
「あと1人やったのに・・」
と泣きながら下がるシーンが
1番グッときました。
彼には甲子園の土踏んで欲しい。
今後の予想
前回の予想では、今回で
完結するかもと書きましたが
しませんでした。
ですが、予告とすでにAmazon
で予約開始してる20巻の
説明文読むと次で完結するようです。
前に先輩たちがあまりにも
ラスト感を出すからここで
完結かと思ってましたが、
今回の先輩方は、まだ次を見据えて
いるようだし、天津も檜も悔いを残して
降板しているので、甲子園の可能性が
広がったように思います。監督を脅して
ワンポイントリリーフで出てきた
阿比留が打たれて負けたら
悲しすぎますし。そして、
今回のこってりを乗り越えてなお、
まだまだ先生は引き出し残してそうなので
甲子園編を期待したいです。
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