最果てのパラディンは、柳野かなた先生原作の
「小説家になろう」で連載している作品です。
いわゆる「なろう系」小説のコミカライズ版なので、
ジャンルとしてはラノベコミック、
そして異世界ものですね。
あらすじと登場人物
あらすじ
かつて滅びた死者の街。
そこには1人の子供と3人の不死なる者たちが存在した。
かつて英雄であった不死者たちに養育される少年、ウィル。
技を継ぎ知識を継ぎ、愛を注がれ少年は育つ。
解き明かされてゆく、不死者たちの過去、秘めたる謎。
その全てを知る時、少年は聖騎士への道を歩みだす。
登場人物
ウィル・・・物語の主人公。赤ちゃんの頃より
アンデッド3人に育てられる。実は前世の記憶があるが、
3人にはそれを話していない。つまり、自我があるのに
赤ちゃんの頃からそれを隠しながら育てられるという、
ある意味、強靭なメンタルの持ち主。
ブラッド・・・見た目の通り、ガイコツのアンデッド。
ウィルへの武術の指導を担当。武力こそ正義、など脳筋的な
主張を持つが、ウィルへの細かい配慮や
励ましができる、意外に繊細な人(?)
マリー・・・ミイラのアンデッド。ウィルには、
農作業など、生活の知恵や一般常識などを教えている。
ヤンチャすると物凄い怒る、お母さん的存在。
アンデッドになってなお、神へのお祈りを欠かさない信心深い人。
ガス・・・ゴーストのアンデッド。主に学問と
魔法をウィルに教えている。一番癖が強く、
説教臭いが、ウィル曰くロックな生き方らしい。
これぞ、異世界モノ・王道ファンタジー
近年の異世界モノというと、雑魚キャラへの転生や、
グルメものなど、今までになかったジャンルを
攻めてるものが、多く目立ってきていましたが、
まだまだ王道もあるよ、というわけで出てきた作品です。
主人公は(おそらく)別の一般世界から、
ファンタジー世界に転生してきているのですが、
彼には前世の記憶があります。しかし1巻では、
具体的に自分がどういう人物で、何があったのか、
という主人公が知っているはずの話は、ほぼ一切1巻では登場しません
。
そして3人との関係性は、親子同然、というわけには
いかず、時々ウィルとの隔たりを感じるポイントがあって、
不穏な空気が漂います。実際この巻でも、終盤は不可解なことが
連発していきます。
主人公が何者であるか、だけでなく、3人もまた
ウィルに何かを隠している。そんな疑念を抱きながらも、
一人前の戦士?冒険者?となる術を叩き込まれていく
という、変化球なしのファンタジーとなっています。
後半には、実際にダンジョンに入って戦う場面もあって、
主人公の成長とともにそういうバトルシーンも
楽しめるようになるかもしれません。
まとめ
久々に読んだ王道ファンタジーでしたが、
何か忘れていたようなワクワク感を思い出しました。
初めてクロノトリガーをやった時や、聖剣伝説を
やった時のような、いい感じの成長要素と、
謎要素が序盤から盛り込まれていて、RPGゲームを
始める時のような気分にさせてくれる作品です。
それから最期にタイトル、「最果て」はおそらく、
主人公がいる現在地などを指していると思われますが、
「パラディン」要素はまだ出てきていません。
今後のウィルの成長で、色々な謎が解けてきた時に、
意味を持ってくるのかもしれないです。勇者でも
魔法戦士でもなく、パラディン・・。
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