[おすすめ漫画] ラノベ原作、異世界もの苦手な人こそ読むべき作品「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~」あらすじと感想

本好きの下剋上は、

「小説家になろう」サイトに

投稿された、いわゆるなろう小説です。

原作はすでに完結していますが、この

コミカライズ版は、

2019年3月現在で

全5部中の2部が連載中、コミックは

1部までが発売中です。

 

原作の小説は、このライトノベルがすごい!

2018と2019の2連覇という快挙も

成し遂げています。

アニメ化も決定しました!

 

 

作者の香月美夜先生は、小説の

執筆活動以外にも、

図書館問題研究会という会の発行する

雑誌「みんなの図書館」で

エッセイを連載していたという、

 

作者自身が生粋の本好き

 

という作品です。

 

作画の鈴華先生は、主にゲームの

アンソロジー本などを

描いてきていたようですが、

とても可愛い画で、作品に柔らかい雰囲気を

付けてくれています。

 

 

 

 全くチートじゃない異世界転生

 

この作品、なろう小説に多い所謂

「異世界転生もの」です。正確には

ゼロからのスタートではないのですが

大別すれば転生ものです。

異世界転生というと、

 

○RPG的な世界観で、主人公は勇者だったり冒険者

○転生時に規格外な身体能力やスキル、魔法を手に入れる

○モンスターや魔族とのバトルでひたすら圧倒

 

等の要素が高確率で付いてきますが、この作品は

 

いずれも無し!

 

主人公であるマインは、元は日本人。

 

 

地震で倒れた本棚に潰されて死ぬ

 

 

という壮絶な最期をむかえて転生したのですが、

 

転生したのは、かなり病弱な女の子!

もちろんスキルなどは無いので、チートどころか

 

マイナスからのスタートです。

 

 

更に、家庭は比較的貧しいため、本どころか

文字も読めない環境。家族は本の存在すら

知らないため、この世界にあるかどうかも

分からない状態。

 

 

そして病弱だから自分で遠出も出来ない。

物凄い逆境です

 

 

 本を作る苦悩

 

物凄い逆境からスタートした第二の人生ですが、

本の概念すらない家で生まれたことで、本を読む以前に、

主人公の目標は、本を読むことから「本を作ること」へ。

 

しかし、ここからが大変。

材料から、文字から、場所から、仲間・・・。

この作品の1部は、ほぼ本作りに費やされます。

 

チートスキル系の異世界ものは、サクサク進むものが

多いですが、これはその真逆。

本を知ってすらいない家庭から、本を

生む大変さがじっくりと、丁寧に描かれています。

 

本作りだけでなく、日常生活も、前世の記憶はあるから

ある意味知識だけはその世界ではチートです。

そのために、「分かってるのに出来ない」という

主人公の苦悩と、それでも絶対やり遂げるという

主人公の本への異常なまでの執念

が十分感じられると思います。

 

 

なので、とにかくサクサクが好きだという人には

オススメ出来ませんが、逆にチートスキル系が

苦手な人はもちろんオススメですし、

本好きな作者によって書かれた作品なので、

読み応えがあります。

ラノベ原作と思って敬遠する人もいるかも

しれませんが、これはそういう方にも

おすすめです。

 

 

 まとめ

 

この作品は、

異色の異世界転生である、と言えると

思います。

それ故に、異世界転生ユーザー(?)には

受け入れられないかもしれません。

 

主人公が少なくない頻度で、無茶をして

周りに迷惑をかけてしまう場面が出てきます。

それにイライラさせられる時も

出てくると思いますが、最終的にそれだけ

本が大好きなんだという事が

分かってきます。

 

そして、何と言っても

彼女の周りが、すこぶるいい人たちで

固められているのも魅力。

 

序盤の一番のパートーナーである

姉や両親はもちろん、

 

友人や父の部下など、みんなが

彼女に協力してくれるため、

何だかんだで話は

和やかに進んでいきます。

 

 

本を作るという1本線以外にも

色々な人間関係や技術に関係する

シナリオも楽しいです。

 

 

少しずつ少しずつ前進していく

物語を楽しめる一冊です。

 

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ブログ主
りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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