[おすすめ漫画] へうげもの作者が描く、崩壊後の世界で日本へ向かう物語「山田芳裕 / 望郷太郎 」作品紹介と感想

作品・作者に関して

タイトル:望郷太郎

掲載雑誌:モーニング(2019-)

作者:山田芳裕

代表作→へうげもの(2005-2017)

   →ジャイアント(2001-2004)

  →デカスロン(1992-1999)

あらすじ

大寒波襲来、壊滅的打撃、世界初期化。人工冬眠から500年ぶりに目覚めた舞鶴太郎(まいづるたろう)は、愛する家族も財産も全て失った。絶望の淵から這い上がり、理想の暮らしと生きがいを求めて、祖国「日本」を目指す。ヒトのと文明の歴史をさかのぼるグレートジャーニー。人類よ、これが未来だ。

 

本作は、ジャンルにすればポストアポカリプス

いわゆる終末ものになると思います。

北斗の拳やAKIRA、少女終末旅行などから、

最近だと鍵つきテラリウムのように、作品ごとの

原因で文明が一度滅びて、新しく構築されたルール

や価値観の世界を舞台にした作品です。

 

山田先生はこれまでの代表作、一番有名なのは

もちろんアニメ化もされたへうげものですが、

これは歴史、その前のジャイアントは野球

デカスロンは十種競技、それ以外にも作品は

多数ありますが、全く選ばない多彩なジャンルの

作品をこれまで輩出してきています。

今作も、今まで描いたことのない終末作品では

ありますが、随所に先生の持ち味は出ています。

 

おすすめポイント

 

・世界に何が起きたのか
・現代とは違う価値観との戦い
・先生独特のアクションシーン

 

世界に何が起きたのか

 

この作品、冒頭は主人公・舞鶴太郎が

コールドスリープから目覚めるところから

始まります。舞鶴太郎が過ごしていた世界は

今より少し先、2025年の設定です。

 

 

そして家族は先に亡くなり、自分だけが

500年後に目覚めたことに気が

付きます。

ここで回想に入り、何故コールドスリープに

入ることになったか、何が原因で500年後の

世界が変わり果てたかが分かります。

しかし、この時点では変わったことで人類が

どうなったか、世界はどういう状況なのかは

明らかになりません。

太郎はイラクにいたため、日本へと向かうことが

この作品の最初の目的なので、その道中で

少しずつ500年の間の真実が分かっていく

ことになると思います。

 

 

現代とは違う価値観との戦い

 

向かう途中で太郎は、この時代の人に

会うのですが、彼らは見た目は現代と

ほとんど変わりません。なんかジャージ

着てるし。

ですが言語も通じず、何より死生観が

全く違います。

これがこの出会った人々だけなのか、

もう世界全体がそうなっているのかは

まだ分かりません。

 

 

なので世界全体にどういう変化が起きたか

の大局面だけでなく、人々の変化もまた、

この作品のキーポイントです。

 

環境が違いすぎて、ほかの異世界サバイバル

作品のように文明知識無双も出来ないので、

かなりのハードモードです。

 

先生独特のアクションシーン

 

そして外せないのは、山田先生作といえば、

の喜怒哀楽バリバリ全快なシーン。

 

当然、望郷太郎でもそういったシーンを

見ることが出来ます。

 

 

太郎はもともと大企業グループの創業家の

人間なのもあって、物事にはあまり動じない

冷静な男ですが、その分、感情が露わになる

場面の山田節はインパクトがあります。

 

 

1巻感想・まとめ

 

戦国時代を舞台にしたへうげものを

描いた山田先生が、次に選んだ舞台が

まさかの終末。

意外な選択だったと思いますが、

先生らしい作品になっていると思います。

原始的な生活をしてりう現地民の人が、

太郎が調理した料理を食する時の反応は

へうげもので織部が珍器に出会った時の

それに近いです。

 

今のところはまだ、終末作品として

予想できる範囲のことしか起こって

いませんが、イラクにすら雪が積もって

いる現状を考えると、今後の旅で

世界がどうなっているかを見ていく

過程は非常に楽しみです。そして、

価値観の違いすぎる太郎と現地民のパル。

2人がどう変わっていくかも注目です。

 

大寒波襲来、壊滅的打撃、世界初期化。人工冬眠から500年ぶりに目覚めた舞鶴太郎(まいづるたろう)は、愛する家族も財産も全て失った。絶望の淵から這い上がり、理想の暮らしと生きがいを求めて、祖国「日本」を目指す。ヒトのと文明の歴史をさかのぼるグレートジャーニー。人類よ、これが未来だ。

 

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りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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