[おすすめ漫画] 登場人物の元ネタは?本編に劣らず面白い狩猟&グルメパート!「野田サトル/ゴールデンカムイ」あらすじと感想

 ゴールデンカムイとは

ゴールデンカムイは、ヤングジャンプで連載中の漫画で、

明治時代末期の北海道を舞台にしています。

物語の主人公である、杉元が死んだ友人の願いを

叶えるために、一攫千金を夢見て北海道の地

に降り立ち、金塊について調査をしていたところ、

莫大な金塊が隠されている場所の地図が

あるらしいということと、それは脱獄囚が知って

いるということを知り、金塊のありかに

迫っていく中で様々な謎に立ち向かっていく

話となっています。

また、2016年のマンガ大賞を受賞するなど

すでに多方面から評価されている作品です。

2018年からはすでにアニメもスタートし

ております。

 

 

 時代と舞台について

先述の通り、北海道が舞台であるため、

自然や動物、そしてアイヌ民族が深く

物語に関わってくる話となっています。

明治時代の北海道はまだ開発が今ほど

進んでおらず、作中でも人間同士の争い

だけでなく、ヒグマはエゾシカ、海獣との

戦いなども度々出てきます。

 

アイヌ民族を深く取り上げる作品としても

珍しく、自分の記憶だと「シャーマンキング」の

「ホロホロ」等が印象的ですが、あくまで

存在などが伝えられているのみで、その生活や風習

に関しては深く書かれていません。

そういう意味では漫画初といってもいい作品なのかもしれ

ません。

シャーマンキング完全版より

↑ゴールデンカムイを読んだあとだからわかりますけど、終盤にはアイヌ民族の民族衣装に寄

せてる格好になっていますね。というかコロロはそのままでした。

 

アイヌ民族に関しては、それこそこの漫画を

読むのが一番分かりやすいですが、

「アイヌ」で画像検索をしただけでも、

服装や風習の再現度の高さが分かります。

ウィキペディア情報ですが、アイヌ協会の

方々にも、よく調べて描かれていると

評価されているそうです。

アイヌ民族を知る上でのひとつの参考資料と

しても十分価値のある作品かもしれません。

作中にアイヌ語のみで日本語は話せない人も

沢山出てくるほど、独自に築き上げられた文化・

風習はノンフィクションであるにも関わらず面白いです。

 

 登場人物について(元ネタもある?)

 

杉元佐一

 

まず物語の主人公、"不死身の杉元"こと

杉元佐一です。

彼は日露戦争に参加し、あらゆる死地にて

生還し驚異的な回復力によってすぐ戦場へ

戻っていったため、上記の異名がついたそうです。

序盤は喧嘩っぱやい好戦的な兄ちゃん的な印象ですが、

途中からキャラが崩壊しだんだんボケに

まわったり、出て来る敵味方のキャラが濃すぎて

冷静に振る舞うポジションになったりします。

実は主人公にはモデルがいて、

なんと

 

作者である野田先生の曾祖父

 

だそうです!(作者ブログにあります)

 

日露戦争へ出兵した屯田兵だったとのことで、

主人公の性格や特徴自体は別モノである

そうですが、名前はそのまま取っています。

実際の人物像のモデルなどは諸説あるようですが、

公表はされていません。

 

アシ

 

続いて今作のヒロイン?のアシリパさん。

アイヌ語と日本語が話せて杉元とアイヌを結ぶ役、

そして物語のカギを握る人物として重要なポジションです。

 

基本的には可愛い子なのですが、

 

 

 

 

とにかく顔芸がすごい

 

ゴールデンカムイに数多ある迷シーンは大体

この人か後述の白石から始まります。

日本語もアイヌ語も高いレベルで話せると

いうことで、大部分のアイヌ文化は

アシリパさんが語ってくれます。

 

それからちょっとあれな意味のアイヌ語を

連発したり、ヒロインとは思えない

扱いもされるのでは、どっかのゲロインとかぶります。

アシリパさん自身にモデルはありませんが、

実質彼女を含めた登場するアイヌ民族の

モデルが実在のアイヌ民族です。

 

白石由竹

二人目のヒロイン白石は、物語のもう一つの

カギとなる脱獄囚の1人です。

色々あって杉元達と共に旅をしていますが、

平気で裏切ったり問題起こしたり、コマの

奥の方でトラブってたり結構めんどくさい奴です。

他の漫画で例えるとかなり古いですが鬼太郎の

ねずみ男」みたいなポジションってのが

一番しっくりくる気がします。

なんだかんだで憎めなくなってくるのもこの男の特徴です。

 

この男にもモデルはあって、これは自分も

すぐ分かったほど有名な人物で

"昭和の脱獄王"白鳥由栄 です。

合計26年にもの刑期の中で4回も脱獄に成功し、

あの網走刑務所からの脱出も果たしている

実在の受刑者です。

作中の白石もとにかく脱獄・脱出を得意としており、

そのスキルのおかげで度々難を逃れています。

 

 

この3人がメインだと思いますが、それ以外も

めちゃめちゃキャラ濃いです。特に敵対する

陸軍の隊長以上クラスや、白石同様に脱獄した人らは、

濃いを通り越してただのヘンタイです。

個人的に好きなのは、作中でめちゃめちゃ強いこの牛山なのですが

 

 

モデルの方が

 

対峙しただけで失禁不可避なほど強そう・・

 

 この漫画の魅力が詰まった狩猟&グルメパート

本筋の脱獄囚の話などの合間に、この漫画では

必ず狩猟シーンが入ります。

小さい時はリス、大きいとクマや、シカ、

さらにはシャチなども

狩猟対象として登場します。

 

中にはこんな衝撃シーンも。。

 

 

そしてもちろん、この漫画において狩猟は

ハンティング目的にあらず、

極寒の地で、敵から逃げ回りつつ、広大な北海道を

移動する途中のあくまで自分たちが生きて

いくために狩るため、料理シーンもまた

セットでメインパートです。

本当に美味そうなものから、それは

ちょっと・・というものまで様々出てきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに登場人物で紹介したような

アシリパさんの変顔の多くは、この狩猟グルメパート

で誕生しています。

単純に狩猟自体も、方法や調理の仕方も面白いですが、

とにかくこの漫画のギャグセンスが絶妙です。

 

↑のコマがそうですが、非常識なことが起こった

ときに「なんでだよ!」などのツッコミは

入りません。とにかく戸惑いや遠い目で表現される

静かな笑いがシュールで最高です。

 

 

こういった狩猟シーンではとことんふざける時も

多いのですが、真面目な本編に入ると一気に

モードが変わるところもこの漫画の特徴です。

シリアスパートで息を飲んでからの、

狩猟パートでほっと一息のバランスが最高

なのがゴールデンカムイです。

 

 まとめ

本編はミステリー要素が強く、真実に向かって

一つ解き、また謎が新しく出ての、王道パター

ンをいっているので入りやすいかなと思います。

一転、狩猟パートは一気にノリが変わり、

シリアスパートですましてたりカッコつけてるキャ

ラも見事にキャラ崩壊に引きずり込まれていく

ところが最高に笑えます。

 

そして、ギャグもシリアスもすべてしっかり

アイヌ民族についてや当時の北海道についてよく

調べられているからこそ、リアル感が出てその

ギャップでの笑いや、新しい知識につながって

いく漫画であるため、そういう見識の部分を

広げたい人にもオススメです。だけでなく、

 

単純にミステリーを楽しみたい人

狩猟グルメパートで笑いたい人、

アシリパさん変顔コレクションをコンプしたい人、

クマに勝つ方法を知っておきたい人にもオススメの漫画です。

 

あと最後に、狩猟=ギャグのように書いて

しまいましたが、狩猟自体は真面目にやっている

し、ヒグマ等と対峙する時はギャグどころか、

かなりグロい展開にもなったりするので

耐性ない人はご注意ください。

 

 

『不死身の杉元』日露戦争での鬼神の如き武功から、そう謳われた兵士は、ある目的の為に大金を欲し、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れる。そこにはアイヌが隠した莫大な埋蔵金への手掛かりが!? 立ち塞がる圧倒的な大自然と凶悪な死刑囚。そして、アイヌの少女、エゾ狼との出逢い。『黄金を巡る生存競争』開幕ッ!!!!

 

ゴールデンカムイ感想一覧おすすめサバイバル漫画一覧

コメント

ブログ主
りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

りかるどをフォローする