[ネタバレあり] 黒野のナタクへの説得の仕方がぶっ飛びすぎ「炎炎ノ消防隊 17巻」感想

おかしな関係

結果的にナタクは伝道者に奪われる

ことなく、元の実験生へと戻りました。

 

しかし今回はその過程が破茶滅茶

でした。

ナタクの暴走でカロンまで共闘する

展開になりましたが、直径500キロが

消失するレベルの放射能ビームを

弾いて月に穴を空けるという

ギャグ色強かった頃のドラゴンボール

みたいなトンデモ展開がまず起こり

ました。

そして黒野がナタクの暴走を直接

止めた功労者でしたが、その止め方が

斬新。

周りの期待に押し潰されて、見返す

気持ちが暴走したナタクに対し、

要約すると黒野は

 

お前は弱くてもいいんだ

強くなったらいじめられないから

 

という100%自分のための理屈で

説得を試みると、普通なら更に逆上

しそうなところを、

 

僕、弱くていいんですか?

 

とまさかの完落ち。

しまいには、黒野に頭を踏まれながら

「ありがとうございます」

と、年の差SMコンビが誕生しました。

 

こんな狂った良好な関係、炎炎でしか

描けませんね。

カロンも「99%の人からみればおかしな

関係でも1%の人間には最良の場合もある」

なんか良いこと言って立ち去りました。

伝道者が黒野を守り人として合格サインを

出す意外に平和的な終わり方をしました。

 

直前にクレーター云々の未来予測を外した

くせに偉そうに、今はそこにいればいい

とか言ってるインカにはイラッとしましたが。

 

 

灰島

いよいよ初代ゲームボーイ社長と対面

でしたが、予想外にあっさりな幕切れ。

死人が32人も出た騒ぎだったのに、

ヴァルカンの天照の代替品の作成案には

あっさり乗っかり、協力も約束しました。

 

まぁ戦力がコロコロと寝返るこの作品

なので、どうせ後でまた敵対したりする

と思います。

 

ナタクに関しては完全にハッピーエンドに

なってますが、おそらく彼も最終局面では

伝道者たちに取り込まれるんでしょうね。

インカが未来予測してたのはそういう

場面でしょうし。

いずれにせよ、灰島編は3軍が入り乱れた

カオスな現場な割に、友好的にまとまる

予想外な結末でした。

 

 

教会

最後はすでに疑念を抱いていた

らしきアイリスの心中を回収する

回になりました。

そりゃあ自分たちの信教の開祖が

敵対する言わば悪者だったと

分かったわけですから大変です。

彼女だけでなく、他のシスターも

司祭の1人が焰ビト化した時に

登場させて不安を爆発させる描写を

入れたのは良かったですね。

 

結局何のために信じるのか、ていう

現実の宗教にもつながる深い問いかけ

だったような気がします。

 

 

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りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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