この巻で、主人公・心は事件を防ぐため、
犯人は新たな犯行を重ねるため、
いよいよ両者が動き出しました。
注目ポイントは
①主人公の回想と犯人視点の入れ方が絶妙
②主人公の周りとの関わり、立ち位置の変化
③深まっていくストーリー
①主人公の回想と犯人視点の入れ方が絶妙
この巻から新たに犯人視点が出てきます。犯人が
カセットテープに自分の
音声を吹き込む形で、主人公の行動や周りで起きたことによる、
反応などが確認できます。
声出ちゃってるしこれ映像化出来なくね?
犯人のイカれっぷりがよく出ていて面白いです。
回想も心の回想なので、その時代から見れば
未来の出来事。親が逮捕されて離散して
しまった姉弟を思い出し、「いつまでも仲良く」と
幼い自分の兄貴達に話すシーンや、
まだ当時胎内にいる、自分の名前の命名シーンも
ぐっとくるものがあります。
②主人公の周りとの関わり、立ち位置の変化
どう考えても端から見たら怪しい人物なのに、
どんどん信頼されて臨時教員という職まで
ゲットする主人公。村の中での存在が大きく
なるにつれて、犯人との距離も近づいていく
ところとかドキドキします。
③深まっていくストーリー
前巻ではまだ、自分のいる時代、家族たちの
様子を知るだけで精一杯で、ガバガバな
探索や犯行阻止工作をしていた主人公に対し、
今巻では冒頭ではまだ主人公を怪しむ
父と、信じ切ってる佐野家。疑い深すぎるような
扱いを受けますが、割と当然の反応です。
主人公は客観的に見たら行動と言動が怪しすぎます。
そして当然のように完全に警察にマークされる心。
おそらく今後も犯行阻止に奔走しながら、
さらに疑いをかけられていく展開が予想されます。
犯人視点では、身近な人物と思われる距離感の
中にいますが、おそらく新聞配達の兄さんでは
ないでしょう。それにこの時点で疑われる人は
そのうち死・・ゴホンゴホン
犯人の話し方はかなり子供っぽい感じですが、
これも単純に鵜呑みには出来ません。
それから心が持つよげんのしょ新聞記事で、
第一発見者がかすれて見えなくなっています。
うっすらと小学生のって見えますね。ただこれも
第一発見者は犯人っていう予測に対して
のミスリードの可能性あります。
この第一発見者を疑って追ってみたら、
殺されてた的な。
今のところ父はシロの可能性が限りなく
高まっていますが、確定ではありません。
心が現在の父に起きたことを、本人に話す時が
きたらまた変わりそうです。
手がかりまとめ ※18/01/12追記
○子どもたちと共に行動しているし、元議員も
知ってるようなので犯人は、
身近な人物の中にいる(可能性が高い)
○テープに残している声の口調は子供っぽい
○テープでの思考の展開の仕方からして、
犯人は怨恨などの理由で犯行をするのではなく、
単にネジの外れたサイコパス(ただし、
そうなった理由は手がかりになるかもしれません)
○主人公のことは知らなそうなので、この時代の人間と
思われる(当たり前といえば当たり前ですが
○勿体ぶってかすれてる第一発見者は小学生
犯人扱いされてた父と過去で共闘して犯人を
追い詰めるという展開は熱いんですけどね。
少しずつ未来は変わっているように見えますが、
「JIN」のように結局起きることは起きて
しまうのか。また、心は元の時代に戻れるのか、
それとも「ジパング」のような結末を迎えて
しまうのか。
現時点でまだヒントは少ないですが、
今後も考えながら読んでいきたいと思います。
番外編:今回の注目シーン
心が臨時教員として担当になったクラスの子で
将来の夢はディオを倒すこと
と、今すぐチベットの山深くに留学した方が
良さそうなことを言う生徒がいました。
当時の小学生で1部が人気あったかどうかに
ついても追求していきたいと思います。
彼には生き残ってほしいですね。
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