[おすすめ漫画] 本格的戦国漫画ナンバー1 センゴク3つのおすすめポイント「宮下英樹 / センゴク 」作品紹介と感想

作品・作者に関して

タイトル:センゴク

掲載雑誌:週刊ヤングマガジン (2004- )

作者:宮下英樹

代表作→ヤマト猛る!(2002-2003)

   →桶狭間戦記(2007-2010)

あらすじ

時は戦国時代。美濃(みの)・斉藤家の家臣、仙石権兵衛秀久(せんごくごんべえひでひさ)=センゴクは、落城寸前の稲葉山城にいた。敵は覇王・織田上総介信長(おだかずさのすけのぶなが)!! 強大な敵に茫然自失となるが、幼なじみ・侍女のお蝶とのある約束を守るために、織田軍団に囲まれた城から決死の脱出を試みるセンゴク。果たして生き残れることはできるのか!?

宮下先生は、相撲漫画のヤマト猛る

連載デビューし、センゴクは連載2作目です。

細かく章分けしているため、それぞれの巻数は

多くないものの

センゴク(全15巻)

センゴク天正記(全15巻)

センゴク一統記(全15巻)

センゴク権兵衛(全17巻)※2020年1月現在

と、すでにシリーズ累計で60巻を超える、

日本史漫画の歴代最長シリーズ

なっています。

本編シリーズの他に、桶狭間戦記は、今川義元を

主人公とした外伝的作品で、こちらも全5巻と

シリーズ化している作品です。

 

おすすめポイント

・超本格派の戦国史
・史実+新解釈
・一般的なイメージとは違った人物像

超本格派の戦国史

日本史の世界、もとい戦国時代を

舞台にした漫画は多数ありますが、

ヒットしているのは基本的に

タイムスリップものだったり、

茶器などの名品、または料理をテーマに

したものなど、独自の路線を通って

いるものがほとんどです。

その中で、センゴクシリーズは、

主人公を戦国史の中ではマイナー武将と

される仙石権兵衛秀久を主人公と

しているものの、彼が加わってからの

織田家を中心に、戦国の世の動乱の

ほとんどを網羅しているという

超本格派の作品になっています。

 

天正記辺りまでは、権兵衛の成長物語が

中心ですが、一人前になるそれ以降は、

毛利元就や長曾我部元親など、学校の

日本史では深く掘り下げない武将たちも

幼少期からを取り上げてじっくり描いたり、

戦国史を理解する上で非常に面白い作品です、

個人的には、関東北条氏編は涙なくしては

読むことはできません。

 

 

史実+新解釈

センゴクの2つ目の特徴としては、

ただ史実を並べるだけでなく、作者

独自の解釈で「ここはこうだったかも

しれない」などの新説を、解説を入れて

紹介していっている点です。

もちろん諸説あるものですが、どれも

面白い捉え方ですし、より深く戦国史を

見ていく上では良いスパイスになっている

と思います。

 

それから新説とは少し違いますが、それぞれの

武将の呼び名を、名字か役職名(or仮名)で呼ん

でいるのもこの作品の特徴です。

 

例えば、

 

のように名前3つ合わせた形で表記され、

呼ぶ時も、そっちを呼ぶことが多いです。

これは当時の慣例に則った方法ですが、歴史漫画

としては非常に珍しいパターンです。

 

一般的なイメージとは違った人物像

そして特に推したいポイントは、武将それぞれの

描かれ方です。

権兵衛が最初に主に仕える秀吉はより人間的で

人たらしっぽさが出ていたり、

家康は、ほとんどの作品で肖像画のようにタヌキ

っぽく描かれるところが、

 

筋骨隆々で描かれています。

これは単純に違いを付けるためではなく、実際に

権兵衛が出会った頃の家康は、茶道や名器などに

夢中にならず鷹狩りなど武芸に熱中していて、

鍛え抜かれた体をしていたことに由来しているため、

こういうところでも史実を重んじている上に、

それがちゃんと作品としてのキャラクターの魅力を

上げて面白く出来ているのです。

 

中でも一番一般的イメージとかけ離れてる浅井長政

あたりは、その見た目が彼の結末へ向けての、

良いキャラ付けになっていて抜群だったと思います。

 

 

 

1巻感想・まとめ

1巻ではまず、権兵衛が織田軍入りをする

経緯と、最初の仕事が描かれています。

その中でも、後々まで重要なポジションに

いる信長や秀吉はもちろん、堀久太郎や

竹中半兵衛など、作中屈指の好キャラも

登場してくるので、序章としての魅力が

詰まっています。

 

それからシリーズを通して言えるのが、名の

ある武将はみんな、名があるだけあって、

出てくる人達めちゃめちゃカッコイイです。

もちろん戦下手とか臆病とかもいますが、

それぞれに持つ矜持もあって、そこが

とても上手に描かれています。

この作品を読んだことで、好きになった、

興味を持った武将のなんと多いことか。

 

とにかく本格派として戦国時代の全てが

詰まったセンゴクシリーズ、この時代の

漫画を読む上では欠かせない傑作です。

 

あと1巻ではないですが、

 

 

 

 

 

この作品の信長カッコよすぎ。

 

時は戦国時代。美濃(みの)・斉藤家の家臣、仙石権兵衛秀久(せんごくごんべえひでひさ)=センゴクは、落城寸前の稲葉山城にいた。敵は覇王・織田上総介信長(おだかずさのすけのぶなが)!! 強大な敵に茫然自失となるが、幼なじみ・侍女のお蝶とのある約束を守るために、織田軍団に囲まれた城から決死の脱出を試みるセンゴク。果たして生き残れることはできるのか!?

 

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りかるど

ブラジルのサンパウロ生まれ。5歳で日本へ。
小中高大卒業後、書籍業界へ就職。現在はフリーでブログ運営などネット中心に活動中。趣味は漫画、スポーツ観戦、音楽ライブ、お笑い等。

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