桐木
今回は今まであまりクローズアップされなかった
上級生・桐木に焦点が当たりました。
代表常連だった桐木が代表落ちし、代わりに
阿久津が招集。
いかにも後輩とのコミュニケーションに
興味なさそうな桐木が、代表不在の
エスペリオンのまとめ役を任されました。
そして、阿久津がいないことで最終ラインは
刷新。前巻で特訓を積んだ4人がそのまま
レギュラー組に。
特訓を直接指導してたこともあって、
この4人への監督の期待は大きいですね。
悪い思い出の方が大きいトップでの試合、
青井にとっては願ってもないレギュラー抜擢で
大喜び。というところで、花と遭遇。
この作品序盤の、少年漫画みたいな2人の
関係とはすっかり変わって、自然に接する
ことができなくなってる2人。
しかも大きな発展もないのに、更に杏里まで
絡んできて、こここのままドロドロしそうで
怖いです。
東京ダービー
話は切り替わって、東京VANS戦。
どちらも東京本拠地なので、トップチーム同士は
かなり熱いダービーになってるようですが
ユースは全くだそうです。現実もなんか
そんな気がしますが、どうなんでしょう。
そんなこんなで対戦相手ですが、キーマンが
どちらもウィングバックと、直接青井と
対峙するところ。
初レギュラーの3人は緊張しまくりですが、
望コーチが息子たちの晴れ舞台にかけつけたパパ
のごとき扱いと、青井の意気込みもあり、
なんか出てます。
気合十分で試合に臨んだ4人ですが、この巻に
おける試合の動きは秀逸です。
最初は守備が上手くいってる、通用していると
思い込むものの、ただ単に安全安全に
いっているだけで、攻撃につながらず。そこに
冨樫が気づき修正。
そこからの攻撃は、桐木中心に上手くいって
いるようにみえるものの、それもまた相手に
弱点を突かれ・・と、常に試合展開が安定せず、
4人を中心に守備の難しさ、試合コントロールの
難しさが描かれています。
その中で、4人のプレーを密かにフォローして
いたボランチの小早川とGKの秋山。
この2人にも焦点が当たるのは良かったです。
守備が最終ライン4人だけでやっているのでは
ないというのが、よくわかります。
サッカー漫画だと、凄腕のCBと対峙エースの
1VS1にばかり、注目がいく展開が、
結構あるあるですからね。
まとめ
前巻は、とにかく練習尽くしでしたが、
今回はその練習の成果を見せる場。
であるにも関わらず、練習編と同じ密度で、
発見や失敗や成功が出てくるので、
一息もつけない、安心して見れるパートの
少ない、白熱の展開です。
これまでは、まず連携以前にSBに慣れる
段階だったため、青井1人を中心に、
その周りとの関わり、連携が描かれて
きましたが、前巻と今回で、最終ライン
4人全員が主体となった試合の描き方に
変わりました。
前線でこういった描かれ方は時々ありますが、
主人公含む最終ラインが主役なのって
珍しいと思います。逆に前線の試合展開に
対しては、客観的視点でいて、とにかく斬新。
今回終わり方が、かなり不味い状況なので、
次巻の序盤は苦悩が続きそうです。
そして今のところ、リーダーとして
引っ張っていく成長が見られない桐木が、
この試合と次の試合、栗林がいない間に
変われるか、というのも4人の次の
見どころです。
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